泥とわらで作った器でブドウを半年近く常温保存できる伝統的な保存方法「カンギナ」とは?

傷みやすいブドウを泥とわらで作った器に入れて保存するアフガニスタンの伝統的な保存方法が「カンギナ」です。厚い皮を持つ品種の場合、涼しく乾いた場所で最大約6カ月保存できるとされています。
Kangina - Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/Kangina

カンギナは、泥とわらで作った半球形の器を2つ合わせ、その中に果物を入れて泥でふさぐ保存方法です。アフガニスタンの農村部では冬の間も生の果物を食べるための知恵として受け継がれてきました。ブドウを市場向けに保管・運搬するためにも使われているとのことです。
カンギナでよく使われるのはタイフィ種やキシュミシ種などの厚い皮を持つブドウで、最大約6カ月保存できるとされています。
カンギナの器の作り方はシンプルで、まず泥にわらと水を混ぜて器を作り、日光で乾かします。乾いたら傷のないブドウを中に入れ、つなぎ目を泥でふさいで密閉します。その後は、直射日光が当たらない涼しく乾いた場所で保管すればOKです。

泥の層は外の空気や水分や微生物の出入りを抑える一方で、少量のガスは通します。そのため、カンギナの器の中では二酸化炭素が増えやすくなり、ブドウが傷みにくくなったり、カビが増えにくくなったりすると考えられています。さらに、泥が余分な水分を吸うことも傷みにくさにつながるそうです。
ただし、昔から使われてきた保存方法だからといって現代の保存方法より優れているというわけではありません。2023年にはタイフィ種のブドウを「紙の箱」「穴の開いたポリエチレン袋」「カンギナ」「発泡スチロールの箱」などに入れて常温で50日間保存する比較実験の結果が発表されました。実験の結果、カンギナは保存用の容器として有効だとされた一方で、発泡スチロールの箱の方が鮮度を保ちやすく、水分も抜けにくい傾向がありました。カンギナの弱点としては、重くて扱いにくく、湿気を吸いやすいことが挙げられています。
2014年に行われた研究によると、12世紀のアンダルス、つまり現在のスペイン南部などにあたる地域の農業書には「泥で封をした容器やわらを使ってブドウを保存する方法」の記録があります。アフガニスタンで使われるカンギナと全く同じ形だったとは限りませんが、泥やわらを使った似た発想の保存方法は何百年も前からあったようです。
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in サイエンス, 食, Posted by log1b_ok
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