「Firefox 118」正式版リリース、ローカルで動作する翻訳機能が搭載される
ウェブブラウザ「Firefox 118」の正式版が公開されました。ローカルで動作するためプライバシー面に配慮された翻訳機能が搭載されたり、追跡防止機能が強化されたりしています。
Firefox 118.0, See All New Features, Updates and Fixes
https://www.mozilla.org/en-US/firefox/118.0/releasenotes/
◆翻訳機能が搭載される
右上のハンバーガーメニューに「ページを翻訳…」という項目が追加されました。
翻訳元・翻訳先の設定には「イタリア語」「オランダ語」「スペイン語」「ドイツ語」「フランス語」「ブルガリア語」「ポーランド語」「ポルトガル語」「英語」を選択することが可能で、残念ながらFirefox 118のリリース時点では日本語を選択することはできません。
なお、翻訳は端末内で行われるため、閲覧しているページのデータの機密性を保つことが可能となっています。
◆追跡防止機能の強化
OSやハードウェアなどをはじめ、各種の環境情報を元にユーザーを特定する技術である「フィンガープリント」の対策として、新たにウェブオーディオ内でFDLIBM数学ライブラリを使用するようにしたり、プライベートブラウズウィンドウ内でフォントの表示をシステムフォントと言語パックフォントに制限したりするようになりました。
◆Google Meetでビデオエフェクトと背景ぼかしを利用可能に
この変更に関しては、Firefox 115までさかのぼってリリースされるとのこと。
◆開発者向けの変更点
・「Winキー」「Commandキー」のキーコードを変更
これまで「KeyboardEvent.key」で「OS」という文字列が取得できていましたが、Firefox 118からは「Meta」という文字列に変更されます。同様に、「KeyboardEvent.code」では「OSLeft/OSRight」から「MetaLeft/MetaRight」にコードが変更されました。
・RTC関連のアップデート
非推奨の「RTCRtpTransceiver.stopped」の代わりに「RTCRtpTransceiver.currentDirection」および「RTCRtpTransceiver.direction」に「stopped」という値がサポートされるようになりました。また、「RTCPeerConnection.getTransceivers()」では停止状態のトランシーバーを取得しなくなりました。
・10個のCSS数学関数をサポート
Firefox 118でサポートされたのは「round」「mod」「rem」「pow」「sqrt」「hypot」「log」「exp」「abs」「sign」の10個です。
・CSSの「font-size-adjust」プロパティに「from-font」キーワードが追加される
・OpaqueResponseBlockingが標準で有効に
・「<search>」要素をサポート
◆その他の変更点
・Firefox Suggestのユーザーがアドオンからのサジェストを受け取れるように
なお、Firefox Suggestは記事作成時点ではアメリカ国内でのみ提供されています。
また、Firefox 118には複数のセキュリティバグフィックスが含まれています。
なお、次期メジャー版となる「Firefox 119」は現地時間の2023年10月24日にリリース予定です。
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