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新型Xbox Series X・ジャイロ搭載の新型コントローラー・次世代Xboxなど2030年までのXbox計画に関する機密文書がMicrosoftのミスで流出


MicrosoftによるActivision Blizzard買収をめぐり、連邦取引委員会がMicrosoftに対して訴訟を起こしていた件で、Microsoft側が裁判所のウェブサイトにXbox計画に関連する100以上の機密文書を参考資料としてアップロードしたところ、誤ってオンライン上に一般公開されて流出する事案が発生しました。この流出した機密文書には、ディスクレスのXbox Series Xや新型のXboxコントローラー、そして次世代Xboxの開発計画が含まれていました。

Xbox leak: new Xbox Series X design, next-gen in 2028, and more - The Verge
https://www.theverge.com/2023/9/19/23880165/xbox-leak-ftc-documents-new-xbox-series-x-controller-next-gen

New Xbox Series X/S consoles detailed in enormous Microsoft leak | Eurogamer.net
https://www.eurogamer.net/new-xbox-series-xs-consoles-detailed-in-enormous-microsoft-leak

問題の機密文書はクラウドにアップロードされ、2023年9月14日付けでカリフォルニア北部地区連邦地方裁判所のウェブサイトにリンクが共有されました。しかし、クラウドリンクは一般公開された状態となっていました。機密文書には基本的に編集が加えられていたものの、一部には未編集のPDFファイルも添付されており、その中にはXbox計画についての機密が大量に掲載されていたとのこと。


カリフォルニア北部地区連邦地方裁判所のジャクリーン・スコット・コーリー判事は機密文書のファイルが本物であることを認め、ファイルが一般公開されることを意図していないとして、2023年9月19日にファイル共有を停止し、9月22日までに「提出物に適切な編集を施した上で、安全なクラウドリンクを提供するように」と命令を下しました。

msftftcjudgeorder - DocumentCloud
(PDFファイル)https://www.documentcloud.org/documents/23984408-msftftcjudgeorder

この機密文書で、Microsoftが円筒形のXbox Series Xを2024年にリリースする計画が明らかとなりました。Microsoftはこの新型Xbox Series Xを「Brooklin」というコードネームで呼んでいました。

Brooklinは光学ディスクドライブを排除したディスクレスモデルで、内蔵ストレージは2TBだとのこと。電力効率を向上するためチップセットは6nmプロセスへ微細化されるほか、Wi-Fi 6EとBlutooth 5.2に対応し、I/Oも刷新して前面にPD対応のUSB-Cポートを搭載。PSUの電力は15%削減され、さらにBrooklinで利用可能な新しいスタンドバイモードは現行のXbox Series Xのスタンドバイモードと比べて電力消費が20%に抑えられるとのこと。発売は2024年末を予定しており、価格は現行のXbox Series Xと同じく499ドル(約7万3700円)を目標としています。


さらにMicrosoftは、下位モデルであるXbox Series Sの新型としてコードネーム「Ellewood」を計画しています。内蔵ストレージ1TBのEllewoodは2024年9月に299ドル(約4万4000円)で発売される予定。



そして、Brooklinのコントローラーは従来のXbox Series Xのコントローラーから刷新されるとのこと。この新型コントローラーは「Sebile」というコードネームで呼ばれており、2024年初頭に69.99ドル(約1万300円)で発売される予定となっています。Sebileは加速度計を内蔵しており、ジャイロ操作が可能になるほか、コントローラーを持ち上げるだけでゲーム機を起動できるようになるのが大きな特徴。さらに高精度の触覚フィードバックやスピーカーとしても機能するVCAハプティクスも搭載されます。ボタンは静音性能が向上し、充電可能なバッテリーは交換も可能で、アナログスティックはモジュール式になっているとのこと。


2022年5月に作成された「2030年へのロードマップ」という文書では、一連の戦略がコントローラーを中心に展開されることが示唆されており、Microsoftは「すべてのデバイスでプレイするために必要なのは新しいXboxコントローラーだけです」と述べています。

スケジュールとしては、新型コントローラーのSebileを2024年6月に発売し、その直後に開催されるイベントでEllewoodとBrooklinを発表する計画でした。そして、2024年8~9月にEllewoodを、同年10~11月にBrooklinを発売する予定だった模様。


新型Xbox Series Xと新型コントローラーはXbox Design Labでも販売される予定で、性能は同じですが、それぞれ「Uther」「Igraine」というコードネームが別につけられていました。


さらに、Microsoftは文書内で「私たちのビジョンはクライアントとクラウドの総合力を活用して、より深い没入感とまったく新しいクラスのゲーム体験を提供できる次世代のハイブリッドゲームプラットフォームを開発することです」と述べ、「Cohesive Hybrid Compute」という新しいゲームの形を提案しています。

これに伴い、Xbox Series X/Sにつづく次世代のXboxは2023年第1四半期までにAMDと提携し、Zen 6 CPUコアを搭載することが提案されています。さらに機械学習用のNPUを搭載することで、超解像度や遅延補正、フレームレート補間を行う必要があるとMicrosoftは考えているようです。


また、文書では「2024年にハードウェア設計を開始し、最初の開発キットが2027年に完成し、ハイブリッドクラウドゲームは2024年から2026年にかけて開発する」とロードマップが示されていました。一連の計画はMicrosoftのサティア・ナデラCEOやXbox責任者のフィル・スペンサー氏らの会合から生まれたようで、ナデラ氏は「私たちは『1:全てをクラウド化するもの』『2:ハイブリッドXbox』『3:ハイブリッドWindows』『4:ハイブリッドHoloLens』という4種類のコンピューターを開発しています」と述べています。

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in ハードウェア,   ゲーム, Posted by log1i_yk

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