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画像ファイルのExif情報にはどんなデータが保存されているのか?


スマートフォンやデジタルカメラで撮影された写真には、画像が撮影された日時や、使用されたカメラ、絞り値など、多数のメタデータが格納されていることがあります。こうしたデータが格納された画像ファイルフォーマット「Exif」について、エンジニアのハーレー・トゥラン氏が解説しています。

Exploring EXIF – Harley Turan
https://hturan.com/writing/exploring-exif

トゥラン氏は過去14年間で7万3281枚の写真を撮影してきたとのことで、そのうちの1枚をピックアップしてメタデータとともに共有しています。また、上記ウェブサイトにアクセスすると、自分で画像をアップロードしてExif情報を知ることもできます。

トゥラン氏が用意した以下の「花の写真」には「サンプルビット数:8」「1280×960ピクセル」「3色構成」「データ圧縮方式:YCbCr 4:2:0」「撮影機材のメーカー名:Apple」「モデル:iPhone 12 Pro」「画像の方向:右上」「幅の解像度:72」「高さの解像度:72」「解像度の単位:インチ」「ソフトウェア:16.6(iOS)」「撮影日時:2023年8月13日13時7分57秒」「ホスト端末:iPhone 12 Pro」「タイル幅:512」「タイル長:512」「YCC構成:中央」「Exifタグ:258」「GPSタグ:2224」「露出時間:1/856」「F値:f/2」「露出プログラム:ノーマル」「ISOスピードレート:25」「Exifバージョン:0232」「オリジナルデータの生成日時:2023年08月13日13時7分57秒」「デジタルデータの作成日時:2023年08月13日13時7分57秒」「オフセット:+01:00」「オリジナルオフセット:+01:00」「デジタルデータオフセット:+01:00」「シャッタースピード:1/856」「輝度:9.10714795263233」「露光補正値:0」「測光方式:Pattern」「フラッシュ:オートフラッシュオンだが発光なし」「レンズ焦点距離:6mm」「被写体領域 X:2004、Y:1514、幅:2318高さ:1393」「メーカーノート:Raw maker note data」「撮影日時のサブセック:524」「オリジナルのサブセック:524」「デジタルデータのサブセック:524」「対応フラッシュピックスバージョン:0100」「色空間:測定なし」「実効画像幅:4032」「実効画像高さ:3024」「センサー方式:One-chip color area sensor」「撮影方式:直接撮影」「露出モード:オート」「ホワイトバランス:オート」「35mm換算レンズ焦点距離:52」「撮影シーンタイプ:スタンダード」「レンズの仕様:1.5399999618512084-6 mm f/2.4」「レンズのメーカー:Apple」「レンズのモデル:iPhone 12 Pro back triple camera 6mm f/2」「合成:General Composite Image」「緯度:北緯51.11505833333334」「経度:東経0.5824055555555555」「高度:海抜58.61263655152052m」「スピード:時速0km」「撮影した画像の方向:183.541214057508度」「目的地の方角:183.541214057508度」「水平方向測位誤差:3.5355339046563916」「CMMタイプ:Apple」「プロファイルバージョン:4.0.0」「色空間:RGB」「位置空間:XYZ」「ICC署名レジストリ:acsp」「プライマリプラットフォーム:Apple」「デバイスメーカー:Apple」「レンダリングインテント:Perceptual」「プロファイル作成者:appl」「ICCプロファイル:Apple Wide Color Sharing Profile」「ICCコピーライト:Copyright Apple Inc., 2016」という非常に多くの情報が記録されています


トゥラン氏が示して見せたように、Exif情報のおかげで、写真1枚から撮影機材やレンズの情報などがわかり、撮影時間、緯度・経度、ホワイトバランスやISO感度などの撮影時の設定、撮影時の向きなど、多種多様な情報を後から確認することができます。

一部はAppleカメラに特有の情報ですが、写真を撮影したときの高度、カメラの移動速度、カメラセンサーが捉えた信号対ノイズの量、カメラの稼働時間、カメラから合焦点までの距離、カメラの前後・上下・左右の加速度を示す3次元ベクトルなども把握することができます。こうした情報から、トゥラン氏は次に「Exif情報を元に画像を探す試み」を行いました。

トゥラン氏は独自のスクリプトを記述し、指定の条件にあった画像を探す出すことに成功しています。例えば「地域設定なし」「降順」「顔の数が最も多い写真」を探したときにヒットした写真のひとつがこれ。


「焦点距離最大」で「被写体が近すぎて焦点を合わせられていない写真」


「RunTimeValue(起動中時間)が最大」、つまり「携帯電話の電源を入れてから写真を撮るまでに費やした時間が最も短い写真」


「撮影時のカメラの移動速度が最も速かった写真」


条件に高度を追加すると、「陸上で最も高速だった時の写真」を検索できます。


加速度ベクトルを元に「携帯電話を落としたときの写真」を検索


また、Exif情報を組み合わせ、撮影時の位置を地図上に配置するだけではなく、撮影時の視野を3Dで表示することもできるそうです。


上記のようにExifからはさまざまな情報がわかるので、トゥラン氏は「仮に友人のマンションの写真をオンラインに投稿する場合、画像そのものだけでなく、緯度、経度、高度も提供することになります。GPSの精度が高ければ、写真が撮影されたアパートを見つけることも十分に可能なのです」と注意を呼びかけています。

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in Posted by log1p_kr

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