Google25周年を記念してスンダー・ピチャイCEOがGoogle成功の秘密を語る
Googleが2023年9月で設立25周年を迎えました。25周年を記念してスンダー・ピチャイCEOがGoogleの歴史を振り返るブログ記事を公開しています。
Google CEO Sundar Pichai reflects on Google's 25th birthday
https://blog.google/inside-google/message-ceo/google-25th-birthday-sundar-pichai/
Kicking off our 25th bday with a huge thanks to all the people + businesses using our products around the world. Been reflecting on the questions that got us here, and the search for answers that will drive extraordinary progress over the next 25 years ????https://t.co/pXbB8YJYPd
— Sundar Pichai (@sundarpichai) September 6, 2023
Googleの共同設立者であるラリー・ペイジ氏とサーゲイ・ブリン氏は、サン・マイクロシステムズの共同設立者であるアンディ・ベクトルシャイム氏から10万ドルの投資を受けて1999年9月にGoogleを法人化しました。設立当初のGoogleはYouTubeのCEOを2023年まで務めていたスーザン・ウォジスキ氏の所有するガレージをオフィスとして利用していました。Google法人化までの歴史は以下のページに詳しくまとめられています。
これまでの歩みと現在 - Google
https://about.google/our-story/?hl=ja
記事作成時点でGoogleのCEOを務めているスンダー・ピチャイ氏は2004年にGoogleに入社した人物です。ピチャイ氏は「私は2003年の春ごろにGoogleで『Googleの面接試験に合格するには?』と検索していました」と明かしつつ、「時がたつにつれて、Googleはそれらの質問に答えるのがうまくなりました」と述べています。
ピチャイ氏によると、Googleは15種のサービスを提供しており、それぞれのサービスは5億人以上、中でも6種類のサービスは20億人以上に利用されているとのこと。ピチャイ氏はGoogleのサービス開発はすべて何らかの問いかけから始まっていると述べています。例えば、Gmailは「すべてのユーザーに1GBのストレージを提供できないだろうか?」という問いかけから開発が始まり、Chromeは「シンプルかつ高速かつ安全なブラウザを開発できないだろうか?」という問いかけから開発が始まりました。
また、Googleは「不可能」をあえて無視することで成長を遂げてきたとのこと。例えばGoogleは「すべての人のポケットにコンピューターを入れる」という当時は実現不可能に思えた事柄に果敢に挑戦し、記事作成時点ではGoogle製OS「Android」を搭載したスマートフォンが世界中で約30億台稼働するに至っています。
ただし、Googleの製品開発はすべて成功したわけではありません。ピチャイ氏は発表から約2年でサービス終了に追い込まれたコラボレーションツール「Google Wave」を例に挙げつつ、失敗から学んでより良い成果を出すために努力し続けることが重要だと述べています。なお、Google Waveがどんなツールだったのかや失敗に終わった理由は以下の記事で詳しくまとめています。
Googleが時代を先駆けすぎたサービス「Google Wave」で犯した「3つの失敗」とは? - GIGAZINE
近年ではChatGPTなどのAIサービスが急速にユーザーを獲得しており、GoogleもチャットAI「Bard」や作業補助系AI「Duet AI」などのAI製品を次々に発表しています。ピチャイ氏によると、Googleは2000年代初頭から「スペルミスの修正」「広告の品質向上」といった操作を実現するために機械学習を用いていたとのこと。その後、Googleは2014年にAI研究企業「DeepMind」を買収し、AI研究に力を入れてきました。
ピチャイ氏は2015年にGoogleのCEOに就任した際にGoogleの主軸をAIへ移すことを計画したとのこと。その後、Googleは機械学習に最適化した処理チップ「Tensor Processing Unit(TPU)」などをリリースし、AI関連の研究開発を加速してきました。ピチャイ氏は「AIは私たちが経験してきた中で最も大きな技術的変化となるでしょう。AIのインパクトはデスクトップからモバイルへの移行よりも大きく、インターネットそのものの誕生よりも大きい可能性があります。AIはテクノロジーを再配線し、人間の創意工夫を信じられないほど加速させます」と述べ、今後もAIへの注力を続ける姿勢を示しています。
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