Amazonが2023年第2四半期の決算を公開、売上高は前年同期比11%増の19兆1800億円で純利益は黒字転換に成功しAWS・広告・サブスクなども大幅に収益が増加
Amazonが2023年第2四半期(4月~6月)の業績を公開しました。純売上高が前年同期比から11%増の1344億ドル(約19兆1800億円)と急速な成長を遂げているだけでなく、AWS部門の売上高や広告収入、サブスクリプションサービスからの収入も前年同期比から増収していることが報告されています。
AMAZON.COM ANNOUNCES SECOND QUARTER RESULTS
(PDFファイル)https://s2.q4cdn.com/299287126/files/doc_financials/2023/q2/Q2-2023-Amazon-Earnings-Release.pdf
Amazon stock jumps 7% after Q2 earnings beat estimates with $134.4B in revenue – GeekWire
https://www.geekwire.com/2023/amazon-stock-jumps-6-after-q2-earnings-beat-estimates-with-134-4b-in-revenue/
Amazon (AMZN) Q2 earnings report 2023
https://www.cnbc.com/2023/08/03/amazon-amzn-q2-earnings-report-2023.html
以下がAmazonが公開した決算報告の内容。2023年第2四半期におけるAmazonの純売上高は1344億ドル(約19兆1800億円)で、前年同期となる2022年第2四半期の純売上高である1212億ドル(約16兆3000億円)と比較して約11%の増加を見せています。ウォール街は2023年第2四半期におけるAmazonの純売上高を1315億ドル(約18兆7600億円)と見積もっており、ウォール街の予想よりも好調だったことが報告されています。
さらに、2023年第2四半期におけるAmazonの営業利益は77億ドル(約1兆980億円)と、前年同期の33億ドル(約4700億円)から約230%増という急激な増加を見せています。
前年同期では20億ドル(約2800億円)の損失を計上していた純利益ですが、2023年第2四半期では67億ドル(約9500億ドル)の黒字に転換。この純利益は2020年第4四半期以来最高額であることが報告されています。
また、オンラインストアの売上は530億ドル(約7兆5500億円)と、前年同期の508億ドル(約7兆2400億円)から約4%の増加を見せています。さらに、Amazonのクラウドコンピューティングサービス事業であるAWSの収益は、前年同期の197億4000万ドル(約2兆6400億円)から約12%増の221億4000万ドル(約3兆1500億円)と、2021年第2四半期から2022年第2四半期で報告された33%の成長率には及ばないものの、2023年第2四半期においてもAWSが成長過程にあると考えられています。AWSに関して、アンディ・ジャシーCEOは「AWSの成長は安定傾向にあります」と述べています。
広告収入については、前年同期の87億ドル(約1兆2400億円)から22%増の106億ドル(約1兆5000億円)と大きな成長を示しており、同様にサブスクリプションサービスも前年同期比14%増の98億9000万ドル(約1兆4000億円)と成長傾向にあることが伝えられています。
一方でAmazonでは、2022年11月に音声アシスタントAIのAlexaを含むデバイス事業部門が年間50億ドル(約7000億円)の営業損失を出していることが報告されるなど、デバイス事業の先行きは不透明ですが、2023年5月に小型スマートスピーカー「Echo Pop」やタブレット端末「Fire Max 11」を発売することでその順調ぶりをアピールしています。
Amazonによる2023年第2四半期の決算報告には、2023年7月上旬に行われた「Amazonプライムデー」の売り上げなどが含まれていないため、ウォール街のアナリストは2023年第3四半期の純売上高が1380億(約19兆6800億円)~1430億ドル(約20兆3900億円)に上ると予想しています。
決算報告を受けて、Amazonの株価は一時9%以上の高騰を記録しています。Amazonのブライアン・オルサフスキーCFOは「大規模なテクノロジー業界における不況の中で、数千人規模の従業員の解雇や、在庫配置の見直しなどを行い、過去1年間で多数のコスト削減策を実行した結果です」と述べています。
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