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新興宗教「ブリーチ教会」のネット通販で漂白剤を万能薬として売りまくった一家が有罪判決を受ける

by LittleT889

フロリダ州に住む父親と3人の息子が、宗教団体に偽装した組織を通じて人体に有害な産業用漂白剤をがんや新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の特効薬として販売したとして、有罪判決を受けたことが報じられました。被告4人は控訴する意向を示しています。

4 Florida men guilty of selling bleach solution as ‘miracle’ cure | Miami Herald
https://www.miamiherald.com/news/local/article277475553.html

“Church of Bleach” family guilty on all counts, plans to appeal | Ars Technica
https://arstechnica.com/health/2023/07/church-of-bleach-family-guilty-on-all-counts-plans-to-appeal/

今回有罪判決を受けたのは、いわゆる「ブリーチ教会(Church of Bleach)」として知られている団体「健康と癒しのジェネシスII教会」を通じて、紙製品の漂白に使われる二酸化塩素を飲み薬として売っていたマーク・グレノン(記事作成時点で65歳)とその息子ジョナサン(同37歳)、ジョセフ(同35歳)、ジョーダン(同29歳)です。

グレノン親子は、漂白剤を「ミラクルミネラルソリューション(MMS)」として販売し、がん、アルツハイマー病、糖尿病、自閉症、マラリア、肝炎、パーキンソン病、ヘルペス、HIV/エイズ、COVID-19の治療ができると主張していましたが、人体への害が懸念されるためアメリカの保健当局によって販売停止となっていました。

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グレノン親子を起訴した検察によると、一家は販売を始めた2010年以降数万本のMMSを売りさばいており、これまでに100万ドル(約1億4000万円)を稼いだとのこと。

ジム・ハンブル司教という人物によって2010年に設立された健康と癒しのジェネシスII教会は、設立目的を「礼拝目的ではなく人類に奉仕する目的で設立された非宗教的な教会」と説明していましたが、ジョン・シプリー検察官は「このMMS計画全体が、詐欺と不正の上に成り立っていました。彼らは、アメリカ食品医薬品局と政府がヘビ油(snake oil:いんちき医薬品のこと)の販売を阻止することを困難にするために偽の教会を作りました」と非難しました。

裁判でマイアミ陪審団は、グレノン親子4人全員を「未承認かつ不当表示の医薬品であるMMSの販売により、アメリカ政府とFDAを欺くことを共謀した罪」で有罪としました。これにより、グレノン親子は最高で5年の懲役刑が科されることになります。


また、3人の息子のうちジョナサンとジョーダンの2人は、MMSの販売を停止するよう指示した2020年の裁判所命令に違反した刑事侮辱罪で有罪とされ、最高で終身刑が言い渡されます。父親のマークと息子のジョセフも刑事侮辱罪に問われましたが、2022年にコロンビアに逃走した後アメリカに引き渡される際、コロンビア政府が刑事侮辱罪を棄却することを条件としたため、2人は刑事侮辱罪による有罪判決を免れました。

アメリカの日刊紙・Miami Heraldによると、12人の陪審員からなるマイアミ陪審団の審理は短時間のうちに終わり、開廷から有罪判決の言い渡しまでの時間は30分しかかからなかったとのこと。抗議のためか、グレノン親子は裁判中に一言も発言しませんでしたが、父親のマークは有罪判決が読み上げられた後に「われわれは控訴するつもりです」と述べました。

グレノン親子4人の判決公判は2023年10月6日に行われる予定です。

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in メモ, Posted by log1l_ks

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