潜水艦を一瞬のうちに破壊してしまう「爆縮」とは何なのか?
大西洋に沈んだ豪華客船タイタニックを見学するために水深4000m近くまで潜っていた潜水艇タイタンが行方不明になった事件について、アメリカの沿岸警備隊は潜水艦の破片を発見したと発表しました。発見された破片はタイタンの耐圧室周辺のもので、タイタンが爆縮によって圧壊(あっかい)したとみられています。潜水艦を一瞬で押しつぶしてしまう爆縮とは何なのかについて、乗り物やテクノロジーに詳しいニュースサイト・SlashGearが説明しています。
What Really Happens When A Sub Implodes
https://www.slashgear.com/1321221/what-happens-when-sub-implodes/
私たちが普段暮らしている場所には空気があり、場所によって差はあるものの、基本的に1気圧(約1013ヘクトパスカル)という大気圧がかかっています。これは大気中の空気の重さが体に押し付けられているというわけです。
爆縮とは、全周囲からの強い圧力が働き、破壊される現象を意味します。「爆発」が内側から外側に圧力が働くのに対して、爆縮は外側から内側に圧力が働きます。そして、深海では空気よりも重い水の重さが押し付けられるため、地上では考えられないほど膨大な圧力がかかることになります。
・関連記事
タイタニック号観光潜水艦の残骸が発見される、乗員全員が死亡したと沿岸警備隊 - GIGAZINE
タイタニック号の付近で行方不明になった観光用潜水艇は開発初期の段階から安全性が疑問視されていた - GIGAZINE
5人をのせてタイタニック号へ向かった観光用潜水艇が行方不明に - GIGAZINE
原子力潜水艦と非大気依存推進(AIP)潜水艦の違いとは? - GIGAZINE
全長270mの現存する世界最大の戦艦がまるごと記念館になった「戦艦ミズーリ記念館」は半端ない迫力で20世紀の歴史を物語る - GIGAZINE
・関連コンテンツ