GPT-4がExcel・Word・PowerPoint・Outlookで使えるAI「Microsoft 365 Copilot」リリース、メール・文書作成・プレゼン作成が爆速化

MicrosoftがGPT-4を含む大規模言語モデルをベースにしたジェネレーティブAIをオフィススイートのMicrosoft 365に組み込んだ「Microsoft 365 Copilot」を発表しました。テキストで簡単な指示を与えるだけで、AIが自動的にメールや文書、プレゼンテーション用の資料を作成してくれます。

Introducing Microsoft 365 Copilot – your copilot for work - The Official Microsoft Blog
https://blogs.microsoft.com/blog/2023/03/16/introducing-microsoft-365-copilot-your-copilot-for-work/

Introducing Microsoft 365 Copilot | Microsoft 365 Blog
https://www.microsoft.com/en-us/microsoft-365/blog/2023/03/16/introducing-microsoft-365-copilot-a-whole-new-way-to-work/

Microsoft 365 Copilotがどんな機能を有しているのかについては、Microsoftの発表ムービーを見るとよくわかります。

The Future of Work With AI - Microsoft March 2023 Event - YouTube


メーラーのOutlookでメールを新規作成する時、本文欄のメニューから「Copilot」を選択。

テキスト入力欄が出現するので、「娘の高校卒業祝いに友人や親戚を招待したい」など、作成したい文章の概要を入力します。

すると、注文通りの文章が作成されました。

また、Outlook側から「Copilotで返信しますか」と提案することも。

Copilotはモバイル版アプリでも使用可能。

PowerPointで、Copilotに作成したいプレゼン資料の内容を入力。

自動的に希望通りのプレゼン資料が作成されます。

画面右にはCopilotとのチャットが表示されており、ここで細かい指示を入力することで、作成した資料が修正されます。PowerPointの使い方を知らない人でもクオリティの高いプレゼン資料を作ることが可能になります。

また、Copilotはプレゼンで話すべき内容を記したスピーチ原稿も考えてくれます。

OneNoteで「30人～50人規模で、卒業祝いのプランを考えるのを手伝って」と入力します。

卒業祝いのプランが自動で作成されます。

右のチャット欄から、やるべきことリストを作成するように頼むと、さっき作ってもらったプランに基づいたやるべきことリストが自動で作成されました。

Wordでは「卒業祝いで話す3分間スピーチの原稿」の作成をCopilotに依頼。

サクッと原稿が作成されます。

細かい部分については、やはり右のチャット欄から修正が可能。

Excelではデータに基づいて表やグラフを自動生成してくれます。

さらに、データについて説明を求めることも可能。

説明された内容をさらに図にするように指示。

新しい図が作成されました。

Microsoft 365 Copilotは、司法試験もクリアできるほどの精度で文章を生成できる「GPT-4」を含む大規模言語モデルがベースとなっており、指示を入力すると、Microsoft 365のAPI群であるMicrosoft Graphを通じてビジネスデータにアクセスします。そのため、Microsoft 365 Copilotは単に文章を作成するだけではなく、これまでの会議内容やメールのやり取りに基づいた文章や資料を作成してくれるというのがポイント。個人情報や機密情報へのアクセスは十分に管理され、AIの学習に使われることはないので、AIを通じた外部への情報流出は起こらないとMicrosoftは述べています。

Microsoftは、カレンダー・連絡先・メール・文書などをMicrosoft 365のアプリとCopilotを通じて取り扱うシステム全体を「ビジネスチャット」と呼んでいます。

Microsoftによると、記事作成時点ですでに20社ほどがMicrosoft 365 Copilotを試験的に導入しているとのことで、今後数カ月以内にMicrosoft 365にCopilotを導入する予定だと述べています。