Googleが広告ブロックに使われるVPNの規制で「アプリの収益化に影響を与える可能性のある広告をブロックしない」ことを開発者に要求している
Googleは2022年7月にGoogle PlayのVPNサービスに関するポリシーの変更をアプリ開発者に通達しており、これはVPNベースの広告ブロッカーをGoogle Playから排除するためではないかといわれていました。そして、Googleが予想通りにVPNベースの広告ブロッカーを排除する動きを見せてきたと、広告ブロッカー・Blokadaを開発するReda Labdaoui氏が報告しています。
Google to remove all VPN ad blockers that don’t comply - Press / Blog - Blokada Community
https://community.blokada.org/t/google-to-remove-all-vpn-ad-blockers-that-don-t-comply/27586
Googleは開発者向けのGoogle Playポリシーを変更すると2022年7月に発表しました。このポリシー変更にはVPNサービスに関する仕様の変更が含まれており、VPNベースの広告ブロック機能を搭載するブラウザアプリなどが利用できなくなる可能性が指摘されました。
GoogleがAndroidアプリにおける「VPNベースの広告ブロック機能」を取り締まる可能性 - GIGAZINE
具体的には、VpnService APIを使用して、収益化、個人および機密データの収集、およびその他のアクションのために他のアプリケーションのトラフィックをフィルタリングすることができなくなりました。一部の広告ブロッカーアプリや広告ブロック機能搭載ブラウザはVpnService APIによるフィルタリングを採用していたため、ポリシー変更によって広告ブロック機能が使えなくなってしまいます。
There are changes in the Play Store rules that may affect the VpnService API provided by the platform. According to them, VpnService can no longer be used to filter the traffic of other applications for monetization, collection of personal and confidential data and any actions
— Yaroslav Gavrilov (@appletesterrus) August 31, 2022
このポリシー変更は2022年11月1日に発効しました。Labdaoui氏によると、Googleから発効日である11月1日に、VpnService APIを使用するアプリ開発者宛てにメールが届いたそうで、「VPN Service declaration form(VPNサービス宣言フォーム)」に記入するよう求められたとのこと。
Labdaoui氏は、「GoogleがVPN Service declaration formへの記入を求めてきたということは、Google Playストアから広告ブロッカーを追い出す決意を固めたことを意味しています」と述べています。Labdaoui氏によると、Googleに許可された使用要件を満たさない、あるいはVPN Service declaration formを2023年1月までに提出しなかった場合、アプリがGoogle Playから削除されるそうです。
なお、Blokadaは2021年6月からローカルVPNを必要としない仕様になっており、すでに新しいVPNサービスに関するポリシーにも対応しているため、Google Playでも引き続き利用可能だとLabdaoui氏は述べています。
・関連記事
Googleの広告ビジネスが偽情報を垂れ流すサイトの資金源になっていることが判明 - GIGAZINE
Google親会社・Alphabetの2022年第3四半期決算発表、広告&検索の売上は好調もYouTubeが2年ぶりに売上減に - GIGAZINE
合計2000万DLされたAndroidアプリに「特定のウェブサイトのアクセス回数を水増しする機能」が仕込まれていたことが判明 - GIGAZINE
Google創業者は最初から「広告を検索に入れると品質が悪化する」と言っていた - GIGAZINE
YouTubeが広告収入の低下を受けショッピング機能の拡充に着手 - GIGAZINE
・関連コンテンツ