Microsoftの「軍用HoloLens」が実戦テストに合格し納入開始が決定
by U.S. Army
Microsoftが軍用にカスタマイズした複合現実ヘッドセットの「HoloLens」が、実戦でのテストで良好な結果を示し、納入開始の許可が下りたことが報じられました。
Microsoft Combat Goggles Win First US Army Approval for Delivery - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-09-01/microsoft-combat-goggles-win-first-us-army-approval-for-delivery
US Army to Receive First HoloLens Headsets From Microsoft - Thurrott.com
https://www.thurrott.com/hardware/271882/us-army-to-receive-first-hololens-headsets
Bloombergは2022年9月2日に、「アメリカ陸軍のダグラス・ブッシュ調達担当次官補が、5000台のゴーグルの一部について受け入れ開始を許可しました」と報じて、HoloLensを陸軍向けに改造したMicrosoftの戦闘用ゴーグルが実戦テストで前向きな結果を示したこと明かしました。伝えられるところによると、Microsoftの戦闘用ゴーグルの正式採用は8月に決定したとのこと。
Microsoftは2018年に、アメリカ陸軍向けの戦闘用ゴーグルを開発する契約を軍と締結しており、2021年3月には10年間で最大12万1000台を219億ドル(当時のレートで約2兆4000億円)で調達することが決まりました。そして、その第一陣としてまず5000台がアメリカ軍に納入されていましたが、2022年1月の時点では実用に達していないとして否定的な評価を受けており、納入計画が保留になっていました。
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その後、これまで実施されたテストの結果に基づき、アメリカ軍は「欠陥を修正するための期間を確保するとともに、訓練活動に重点を置く部隊への配備計画を調整している」と同軍の報道官は述べました。
アメリカ軍に配備される戦闘用ゴーグルには、統合視覚増強システム(IVAS)が搭載されており、司令官が兵士のバイザーに情報を投影する機能や、暗視機能などを備えているとされています。
正式なテスト結果のレポートは10月に提出される予定ですが、テスト結果や起草中のレポートから、ブッシュ次官補は「陸軍は、このプログラムが成功することを確信している」とコメントしました。
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