ハードウェア

NVIDIAのGPU不足が解消され余剰在庫が発生


新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる工場閉鎖や仮想通貨のマイニング需要などが重なり、2021年はGPUの価格が激しく高騰しました。しかし、2022年1月にはGPUの価格が下落に転じたという報道がなされ、2022年4月には正常な価格に近づいていると伝えられており、価格が次第に安定し始めたことがうかがえます。このような状況の中、NVIDIAはGPUに余剰在庫が生じていることを明らかにしました。

NVIDIA Corporation (NVDA) CEO Jensen Huang on Q2 2023 Results - Earnings Call Transcript | Seeking Alpha
https://seekingalpha.com/article/4536856-nvidia-corporation-nvda-ceo-jensen-huang-on-q2-2023-results-earnings-call-transcript

The GPU shortage is over. The GPU surplus has arrived! | Ars Technica
https://arstechnica.com/gadgets/2022/08/nvidias-excess-inventory-means-the-gpu-shortage-is-officially-a-gpu-surplus/

NVIDIAのジェン・スン・ファンCEOは2022年8月24日に開催した第2四半期決算電話会議において、自社製品が2022年初頭に非常に高い水準の需要を獲得したことを明かし、このような活気のある市場に向けて製品を作っていたと話しました。しかし、第2四半期に向かうにつれて需要は落ち込み、「気づいたら在庫が過剰になっていた」と発言。顧客から消費者への販売(セルスルー)がパンデミック前から70%増加していたこともあり、落ち込んだ水準に比べて過剰在庫の状態にあることが指摘された形です。

価格.comが掲示する「GeForce RTX 3060 GAMING X 12G [PCIExp 12GB]」の価格推移グラフを見ても、2022年3月を境に価格が下落していることが確認できます。


しかし、ゲーム需要は依然として堅調であるため、今後数四半期はメーカーから顧客への販売(セルイン)がセルスルーを下回るように調整し、各販路に在庫の修正機会を与える戦略を行うとフアンCEOは述べました。

フアンCEOはまた「次世代製品に備えるために、現在の製品の価格を決定づけるプログラムを制定した」とも発言。テクノロジー系メディアのArs Technicaは「これは同社が現世代GPUの価格を下げ、次世代GPUのためのスペースを確保することを意味する」と考察し、価格低下の恩恵はNVIDIAのパートナー企業次第で何らかの形で消費者にもたらされるだろうと述べました。

Ars Technicaはまた「PCとPC部品の需要は、不況への懸念、および人々がパンデミックの初期にPCハードウェアを大量に購入したこともあり、ほぼ全面的に減少しています。新品および中古のGPU価格は下がり続けるはずであり、少なくともいくつかのRTX 3000シリーズは次世代RTX 4000シリーズの発売後もずっと残っていると期待できます。最高のパフォーマンスを求める人は次世代機の発売を待つべきでしょうが、古いGPUをアップグレードしたい人にとっては、現世代機に買い替えるのにはここ数年で最高のタイミングと言えるでしょう」と述べました。

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in ハードウェア, Posted by log1p_kr

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