法執行活動中の警察官を傍観者が近距離から撮影することが違法に、当事者は撮影OK
不審者に対する職務質問や、異常な行動をしている人物の対応、逮捕や出頭要請などの法執行活動を行っている警察官を、法執行活動の対象者ではない傍観者が8フィート(約2.4m)以内に近づいてビデオ撮影することがアリゾナ州で違法化されました。
HOUSE BILL 2319
(PDFファイル)https://www.azleg.gov/legtext/55leg/2R/bills/HB2319S.pdf
Arizona makes it illegal for bystanders to record cops at close range | Ars Technica
https://arstechnica.com/tech-policy/2022/07/arizona-makes-it-illegal-for-bystanders-to-record-cops-at-close-range/
I'm not saying you can't video police. Just stay back a few feet in some situations - USA TODAY
https://www.usatoday.com/story/opinion/op-ed/2022/03/24/hb-2319-videotape-police-8-feet-during-violent-encounters/7130071001/
これはアリゾナ州法第13章第37節を改正するもので、警察官が法執行活動を行っていることを知りながら、あるいは合理的に知りうるところから8フィート以内にいるとき、警告を受けてなおビデオ撮影を継続することが違法となります。
法執行活動が私有地にある密閉された構造物内で行われている場合、私有地内にいることを許可された人は、法執行官から活動の妨害ないしその場にいることが安全ではないとして現場からの退去を命じられない限り、8フィート未満に接した部屋や場所からビデオ撮影することが認められます。
なお、警察の接触対象となった人は、身体検査や飲酒のチェック、あるいは手錠をかけるといった行動を妨害しない限り、ビデオ撮影ができます。これは、警察により停車するよう命じられた車の乗員も同様です。
州法改正を推進したアリゾナ州議会議員のジョン・カバナ氏は、警察官らが手に負えない傍観者に襲われるのを防ぐため、緩衝地帯を作ることが重要だと語りました。もっと法執行活動に近づいても良いはずだとの批判を、カバナ氏は「8フィート離れたところからの撮影では適切な映像が撮れないという主張はばかげています」と一蹴しています。
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