YouTubeが1日に300億回も見られている「ショート動画」に広告導入
YouTubeが、TIktokやInstagramと競合する短編動画サービス「ショート動画」に広告を導入するテストを進めていることが、投資家向けの説明会で明らかになりました。
YouTube Is Starting to Run Ads on Shorts, Its TikTok Clone - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-04-26/youtube-is-starting-to-run-ads-on-shorts-its-tiktok-clone
YouTube is testing ads on its short-form answer to TikTok, Shorts - The Verge
https://www.theverge.com/2022/4/27/23044904/youtube-shorts-ads-short-form-video-monetization
YouTubeを傘下に収めるAlphabetのサンダー・ピチャイCEOは、2022年第1四半期の決算説明会で、「YouTubeのショート動画の1日当たりの再生回数は、1年前の4倍に当たる300億回を記録しており、大きな成長の原動力となっています」と報告しました。しかし、この決算報告では、YouTubeの広告収入が伸び悩んでいることも浮き彫りになっています。
Googleの親会社Alphabetが決算発表、YouTube失速で成長鈍化の兆し - GIGAZINE
TIktokやInstagramの台頭に危機感を募らせているYouTubeは、2020年にショート動画を導入して以来、合計100億円超えの報酬をショート動画のクリエイターに支払う「ショート動画ファンド」を設立するなどして、ショート動画に注力してきました。しかし、2021年にこのファンドから支払いを受けたクリエイターの40%以上がYouTubeパートナープログラムに加入していないことが明らかになるなど、ショート動画の進展は必ずしも順調ではありません。
このYouTubeのショート動画について、投資家から説明を求められたGoogleのフィリップ・シンドラー最高事業責任者(CBO)は、「私たちは、(まだ広告が正式に実装されていない)ショート動画の視聴時間がYouTubeでの合計視聴時間の割合の中で伸びているため、収益の増加に対する若干の逆風を経験しています。そこで私たちは、ショート動画の収益化をテストしており、初期の広告主からのフィードバックやテスト結果は良好です」と述べて、ショート動画に広告を導入するテストを進めていることを明かしました。
短編動画サービスでしのぎを削っている大手IT各社は、広告の導入も加速させており、2021年6月にはMetaがInstagramの「リール」で広告の提供を開始すると発表しているほか、2022年4月21日にはSnapchatが同様の短編動画サービス「Spotlight」で試験的に広告を開始したと発表しています。
・関連記事
YouTubeが合計100億円超えの報酬をショートムービー投稿機能「YouTubeショート」の投稿者に支払うことを発表 - GIGAZINE
YouTubeの動画から5秒~60秒のショートクリップをすぐ作れる機能のテストがスタート - GIGAZINE
YouTubeがクリエイターに広告収益を1円たりとも渡さないプログラムを開始 - GIGAZINE
YouTubeの広告収益は過去最高の8200億円超、Google Cloudも5700億円の収益 - GIGAZINE
YouTubeでクリエイターがお金を稼ぐための10の機能まとめ - GIGAZINE
・関連コンテンツ