スマホで物体をスキャンして超高品質な3Dモデルを生成できる「RealityScan」をEpic Gamesが発表
大人気バトルロイヤルゲーム「フォートナイト」の開発で知られるEpic Gamesは、ゲームエンジン「Unreal Engine 5」などのクリエイティブツールも開発・公開しています。そんなEpic Gamesがスマートフォンをかざすだけで物体を3Dモデルにできる3Dスキャンアプリ「RealityScan」を発表しました。同時にRealityScanでスキャンされた高品質な3Dモデルのデモも公開されています。
Introducing RealityScan - CapturingReality.com
https://www.capturingreality.com/introducing-realityscan
物体を3Dスキャンする場合、数年前までは高価な機材やソフトウェアを用いる必要がありましたが、近年ではスマートフォンのカメラやセンサーを用いて手軽に3Dスキャンを実行できるようになりました。Epic Gamesが開発したRealityScanもスマートフォンのカメラを用いて物体を3Dスキャンすることが可能なアプリです。RealityScanがどんなアプリなのかは、以下のムービーを再生するとよく分かります。
Introducing: RealityScan - YouTube
RealityScanで物体をスキャンするには、物体にスマートフォンのカメラを向けつつグルグル移動すればOK。
すると、スマートフォンのカメラやモーションセンサーをフル活用して物体がスキャンされます。この際、撮影した画像データが物体の周囲に表示されるため、スキャン中に撮影漏れがないかチェックできます。
スキャンしたデータはEpic Gamesのサーバーに送信され、3Dモデルに変換されます。
作成した3Dモデルは、3Dコンテンツの作成に用いることが可能です。
また、作成した3Dモデルは3Dデータ共有・販売プラットフォーム「Sketchfab」に簡単にアップロード可能。
紹介映像で作成されていたイスの3DモデルもSketchfabにアップロードされています。以下の埋め込みでは、RealityScanで作成された3Dモデルをグリグリ動かしながら閲覧できます。モデルを拡大すると、形状が細部まで再現され、テクスチャも高品質であることが分かります。
RealityScanは2022年4月4日にiOS向けのベータ版が1万人限定で配布されました。海外メディアのThe Vergeがベータ版を入手して作成したイスの3Dモデルが以下。紹介映像で作成されていた3Dモデルと異なり、輪郭が汚く、支柱の一部が消え去っています。
水筒の3Dモデルも欠損部分があり、右側には不必要な空白が付いています。The Vergeによると、使用端末は「iPhone 12 mini」とのこと。The VergeはEpic Gamesのデモのような高品質の3Dモデルが作成できなかった理由について「iPhone 12 miniのカメラ性能が不十分」「3Dモデルを作成した部屋が暗かった」「高品質な3Dモデルを作成するために必要な角度のデータが足りなかった」「RealityScanがまだベータ版である」といった要因が関係していると推測しています。
RealityScanは2022年春にiOS向けの早期アクセス版が公開され、2022年中にAndroid版が公開される予定です。
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