人々がファストフードを避ける最も大きな理由は不健康だからではなく「罪悪感」


ハンバーガーやフライドチキンなど、体に悪いことは分かっているのについつい口にしてしまうのがファストフードというもの。このファストフードに関し、普段ファストフードを食べない人々が「食べるのはやめよう」と考える最大の理由は、健康問題ではなく「罪悪感」である可能性が研究により明らかになりました。

Why do and why Don’t people consume fast Food?: An application of the consumption value model - ScienceDirect
https://doi.org/10.1016/j.foodqual.2022.104550

The Main Reason People Avoid Fast Food May Not Be Unhealthiness, Study Finds
https://www.sciencealert.com/the-main-reason-people-avoid-fast-food-isn-t-because-it-s-unhealthy-study-finds

人々がファストフードを食べたがる理由としては一般的に「おいしい」「安い」「早い」といった理由が挙げられます。そして、ファストフードを食べたがらない理由としては「栄養価が低い」「脂質や塩分が多い」「食品安全上の懸念がある」といったものが挙げられます。

ケント州立大学のキウォン・リー氏らは、人々がファストフードに抱く感情について調査を実施。307人の調査対象者にオンラインでアンケートに回答させ、ファストフードを週に2~3回食べる「常連消費者」と、2週に1回未満しかファストフードを食べない「非常連消費者」に分けて傾向を分析しました。


分析の結果、常連消費者がファストフードを避ける最大の理由は「食品安全上の懸念があること」だということが判明しました。

これに対して、非常連消費者がファストフードを避ける理由には、「時間がない」「旅行中」「家に食べ物がない」「ストレスを抱えている」などといった偶発的な状況下にあることが挙がりましたが、それ以上に「ファストフードを消費することに罪悪感を覚えること」および「ファストフードを避けたときに達成感を覚えること」を理由に挙げる人が最も多かったことがわかりました。


「ファストフードが避けられるのは健康上の問題にある」と広く認識されている中でこのような結果が出たことで、既存の認識が改められる可能性があります。

ただ、リー氏らはサンプルサイズが比較的小さかったことを認め、「一般化する際には注意が必要」と記しています。また最初の調査ということで「ファストフード」の対象をハンバーガーとフライドポテトのみに絞ったとのことですが、この研究を踏まえて対象を拡大した新たな研究が生まれる可能性があります。


リー氏らは「この研究は、人々がファストフードに抱く感情についての明確な結果を提供します。企業のマーケターに常連消費者と非常連消費者が抱く感情の違いを示すことで、潜在的な顧客により良くアピールするマーケティング戦略の開発を可能にします」と述べました。

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in , Posted by log1p_kr

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