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「AIが生成した画像の著作権はAIが保有する」と主張する訴訟の審理をアメリカ最高裁が棄却


画像生成AIや文章生成AIは誰でも気軽に扱えるようになりましたが、著作権に関する問題も度々浮上しています。そんな中、アメリカの最高裁判所が「AIが生成した画像の著作権はAIが保有する」と主張する訴訟の審理を棄却したことが明らかになりました。

Supreme Court denies appeal in AI-generated art case | Courthouse News Service
https://courthousenews.com/supreme-court-denies-appeal-in-ai-generated-art-case/

US Supreme Court declines to hear dispute over copyrights for AI-generated material | Reuters
https://www.reuters.com/legal/government/us-supreme-court-declines-hear-dispute-over-copyrights-ai-generated-material-2026-03-02/

問題の訴訟はコンピューター科学者のスティーブン・セイラー氏が提起していたものです。セイラー氏は2016年に自身が開発したAI「Creativity Machine」を用いて「A Recent Entrance to Paradise」という芸術作品を作成し、2018年に著作権を申請しました。このとき、セイラー氏は自身ではなくCreativity Machineを著作者として登録しようとしましたが、著作権局によって申請は拒否されたため訴訟に至ったというわけです。

これがA Recent Entrance to Paradiseです。


申請拒否の後、著作権局は委員会を立ち上げて再検討しましたが、2022年2月には「AI生成画像には著作権保護に必要な『人間による著作』の要素が含まれていない」と判断して申請を却下しました。

「AIが作った芸術作品に著作権はない」とアメリカ著作権局がAIの著作権を否定 - GIGAZINE


セイラー氏は控訴しましたが、2023年8月にはコロンビア特別区連邦地方裁判所のベリル・A・ハウエル判事によって「作者が人間であることは著作権の基本的な要件である」とする判決が下されました。

「AIが生成した作品は著作権で保護される余地がない」との判決が下る - GIGAZINE


セイラー氏はさらに控訴しましたが2025年3月には連邦控訴裁判所が「人間の入力なしにAIによって生成された芸術作品は、アメリカの著作権法では保護できない」と判断し、訴えを退けています。

「AIが生成した芸術作品は著作権で保護できない」とアメリカの控訴裁判所が判断 - GIGAZINE


そして、2026年3月2日に最高裁判所が同訴訟の審理を棄却しました。なお、今回の訴訟は「AIを著作者として認めるか否か」が争われたものであり、「AI生成物には著作権が適用されない」という意味ではないことに注意が必要です。つまり、人間を著作権者として申請すれば申請が通る可能性もあります。実際に最高裁判所のパトリシア・ミレット判事も「セイラー氏は、AIが生成した作品の著作権を依然として取得することができる。AIの名前ではなくセイラー氏自身の名前で著作権を申請するだけで済むであろう」と述べています。

ちなみに、セイラー氏は「DABUS」というAIを用いて発明した「形状が変形する食品容器」と「非常用懐中電灯」の特許も申請し、発明者としてDABUSを指定していました。この申請も却下されており、2023年には最高裁判所によって「AIは特許申請時の発明者として認められない」という判決が下されています。

「AIは特許申請時の発明者として認められない」という判断をアメリカの最高裁判所が下す - GIGAZINE

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in AI, Posted by log1o_hf

You can read the machine translated English article The US Supreme Court dismisses a lawsuit….