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Wikipediaのジミー・ウェールズがNFTのオークションを宣伝して編集者の怒りを買う


誰でも編集できるオンライン百科事典・Wikipediaを創設したジミー・ウェールズ氏が、Wikipedia誕生の瞬間を追体験できるサイトをNFTとして、制作時に使ったiMacとともにオークションに出品しました。ところが、このオークションのことをWikipediaの利用者トークページで告知したことが、Wikipediaのルール違反であるとして編集者の怒りを買う一幕がありました。

The first Wikipedia edit to be sold as NFT | Christie's
https://www.christies.com/features/First-Wikipedia-edit-to-be-sold-as-NFT-11983-1.aspx

Wikipedia:Administrators' noticeboard/Incidents - Wikipedia
https://en.wikipedia.org/w/index.php?title=Wikipedia:Administrators'_noticeboard/Incidents&oldid=1058842599#Self_promotion_on_en.wiki_by_User:Jimbo_Wales


Wikipedia Editors Very Mad About Jimmy Wales’ NFT of a Wikipedia Edit
https://www.vice.com/en/article/qjbkvm/wikipedia-editors-very-mad-about-jimmy-waless-nft-of-a-wikipedia-edit

ウェールズ氏がオークションに出品したのは、自分がWikipediaを作った瞬間を表現したNFTで、イーサリアムのブロックチェーンに書き込まれています。オークション購入者は好きに内容を編集可能ですが、内容は5分後に元通りになります。見た目はこんな感じ。なお、あくまで「オリジナルのソフトウェアにできるだけ近いものを使って、原典を芸術的に再現したもの」だとのこと。

Wikipedia: HomePage
https://www.editthisnft.com/cgi-bin/wiki.cgi


支払われた代金は慈善活動に用いられるほか、ウェールズ氏が2019年に始めた寄付支援ネットワーク「WT.Social」に寄付されるとのこと。

しかし、問題はウェールズ氏はこのオークションのことを、Wikipediaの自身の利用者トークページで告知したことです。ウェールズ氏が告知を記載したのは協定世界時2021年12月3日13時10分のこと。

User talk:Jimbo Wales - Wikipedia
https://en.wikipedia.org/w/index.php?title=User_talk:Jimbo_Wales&oldid=1058429884

それから3時間後の16時23分、Floquenbeamというユーザーが告知に対する怒りをぶちまけます。Floquenbeam氏の書き込んだ内容は、「私がおかしいのでしょうか?Jimboは自分の利用者トークページに、自身の作品のオークションの告知を投稿しましたが、個人的な利益にはならないことの確認を拒否しました。これは自己宣伝の『101(基礎)』ですよね?彼が削除しないなら私が削除する、それが(Wikipediaの)ポリシーですよね?創業者の除外規定はありませんよね?ウィキメディア財団がトークページに投稿するように言ったからといって(彼の言葉を信じるなら)、自己宣伝に関するポリシーを覆して、彼が実際に宣伝をできるわけではありませんよね?」「もし私たちの誰かが同じようにしようとしたら、警告を受けブロックされることでしょう」というもの。


Wikipediaには「ウィキペディアは演説台、広告宣伝の手段ではありません」というポリシーがあります。この中で、各自の利用者ページは「百科事典編纂作業に関連した情報の提供に限って使用が認められているもの」で「自己宣伝のためのものではありません」と明記されています。ウェールズ氏の行ったことは、このポリシーに反しているというのが、Floquenbeam氏の主張です。

ウェールズ氏は指摘に対し、ウィキメディア財団の理事会からコミュニティに情報を提供するよう指示があり、財団の広報・財務担当者からトークページに投稿するのがよいと助言を受けたと返答し、「自己宣伝」「広告」扱いされるのは「率直に言ってばかげています」とコメント。

しかし、ウェールズ氏を擁護する意見もあるものの、ポリシーに従っての削除を指示する意見の方が多く、17時6分に問題とされた内容は削除されました。

なお、オークションそのものは有効で、記事作成時点でWikipediaのNFTには5500ドル(約62万6000円)、ストロベリーカラーのiMacには8500ドル(約96万7000円)の値が付いています。

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in ネットサービス, Posted by logc_nt

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