「FF14 暁月のフィナーレ」のログインエラーは世界的な半導体不足により十分なサーバーが調達できなかったため
2010年9月にリリースされたMMORPGの「ファイナルファンタジーXIV」(FF14)は、度重なる拡張パッケージのリリースを経て、2021年12月7日には星と命を巡る物語「ハイデリン・ゾディアーク編」の完結編となる「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレ」が配信開始となりました。この「暁月のフィナーレ」が配信されて以降、多くのユーザーがサービスへの参加を試みていますが、ゲームへのログインは非常に混雑しており、長い待機時間が発生したりエラーが発生したりしています。この原因として「世界的な半導体不足によるサーバー不足」が挙げられています。
ワールドログイン時のエラーと修正対応について | FINAL FANTASY XIV, The Lodestone
https://jp.finalfantasyxiv.com/lodestone/news/detail/2c0ee607092b3e03a2ef8514717d545662306b96
The global chip shortage is partially to blame for Final Fantasy XIV’s long queues - The Verge
https://www.theverge.com/2021/12/7/22822825/final-fantasy-xiv-14-endwalker-global-chip-shortage-server-queue
「暁月のフィナーレ」のアーリーアクセスが開始されて以降、同作のプレイヤー数は増加し続けており、Steamのゲームプレイヤー数などの統計データをまとめる公式データベース・SteamDBによると、Steam版FF14の同時接続プレイヤー数は連日9万人超を記録し、過去最多を更新しています。
しかし、「暁月のフィナーレ」のアーリーアクセス開始以降、同作ではワールドログイン時にエラーが発生するという状況に陥っています。そんなFF14で発生するログインエラーについて、同作のプロデューサー兼ディレクターを務める吉田直樹氏が公式サイト上で説明を行っています。
FF14では各ワールドにログイン上限が設けられており、ログイン上限に達したワールドでは100人の空きができるまで新たなユーザーがログインできないという仕様になっています。しかし、「暁月のフィナーレ」の配信によりプレイヤー数が急増したことで、ログインリクエストが急増し、エラーが発生する事態となっています。
FINAL FANTASY XIV: ENDWALKER Full Trailer - YouTube
ログインエラーの原因はログイン混雑にあるため、問題の解決には「『全リージョンへの大規模な新規ワールド追加』が最も効果的です」と吉田氏は語っています。しかし、世界的な半導体不足によりFF14では新規ワールドの追加が困難な状況に陥っているとのこと。FF14では1ワールド辺り数十台のサーバーマシンを必要としていますが、サーバーマシンは高性能なコンピューターであり、多数の半導体によって構成されています。
しかし、新型コロナウイルスのパンデミックにより半導体不足が発生したことで、サーバーマシンの調達に苦労しているのが現状というわけ。吉田氏は「通常時よりも多額の投資を行い、何とかこれら(サーバーマシン)を確保しようと奔走しておりますが、それでもサーバー機器の準備に長い時間を要しているのが現状となります」と説明しています。また、FF14のサーバー・インフラチームは事前に確保してあった予備の高性能マシンの投入を前倒しし、サーバーソースコードの最適化を施しながら、ログイン上限人数の引き上げを行っているとのことです。
なお、ログインエラー解消のための新規ワールド追加には「数カ月以上の時間が必要となる見込み」とのことです。
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