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Starlinkと中国由来の人工衛星が宇宙空間で200mの距離まで接近


SpaceXのStarlinkエンジニアリング担当ヴァイスプレジデントを務めるミカエル・ニコルズ氏が「中国の打ち上げた人工衛星がStarlinkと200mの距離まで接近した」と報告しました。ニコルズ氏はリスク軽減策の必要性を訴えています。


衛星インターネットサービスのStarlinkは宇宙空間に膨大な数の人工衛星を配備しており、2025年10月には人工衛星の総打ち上げ数が1万基を突破しました。人工衛星の位置情報を可視化できる「Low Earth Orbit Visualization」を確認すると、おびただしい数のStarlink衛星が地球を周回していることが分かります。


問題の接近は中国の民間宇宙企業であるCAS Spaceが打ち上げた人工衛星との間で発生しました。CAS Spaceは2025年12月10日に自社製ロケット「Kinetica-1」に中国の人工衛星6基、アラブ首長国連邦の地球観測衛星1基、エジプトの科学衛星1基、ネパールの教育目的衛星1基を搭載して打ち上げを実施し、衛星を軌道上に展開することに成功しました。


ところが、展開された人工衛星のうちの1基がStarlink衛星の1つである「STARLINK-6079 (56120)」と200mの距離まで接近したとのこと。ニコルズ氏は接近前に人工衛星の軌道を調整するための連絡などはなかったと主張しています。

ニコルズ氏は今回の事態を受けて「宇宙空間での運用リスクの大部分は衛星運用者間の調整不足に起因しています」と述べ、事故回避のために衛星事業者同士の連携が重要であると訴えています。

Starlinkは他の事業者と軌道情報を共有して衝突を回避するための「Space Traffic Coordination API(宇宙交通調整API)」を開発しており、ニコルズ氏は衛星事業者に対してAPIの利用を呼びかけています。


Space Traffic Coordination APIの詳細は以下のリンク先で確認できます。

Space Traffic Coordination APIs | Starlink Space Safety
https://docs.space-safety.starlink.com/docs/

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in メモ, Posted by log1o_hf

You can read the machine translated English article Starlink and Chinese satellites approach….