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GoogleはAMP以外の広告の読み込み時間に1秒の遅延を加えていた


Googleのデジタル広告に対する独占禁止法違反の訴訟に関した訴状の中で、GoogleがAMP優遇のため、非AMPの広告表示を遅くしていたことが指摘されています。

UNITED STATES DISTRICT COURT SOUTHERN DISTRICT OF NEW YORK - IN RE: GOOGLE DIGITAL ADVERTISING ANTITRUST LITIGATION - Civil Action No.: 1:21-md-03010-PKC
(PDFファイル)https://storage.courtlistener.com/recap/gov.uscourts.nysd.564903/gov.uscourts.nysd.564903.152.0_1.pdf

Chrome Dev Summit 2021 livestream - YouTube


Let's talk about AMP - by Barry Adams - SEO for Google News
https://www.seoforgooglenews.com/p/lets-talk-about-amp

AMP Has Irreparably Damaged Publishers’ Trust in Google-led Initiatives – WP Tavern
https://wptavern.com/amp-has-irreparably-damaged-publishers-trust-in-google-led-initiatives

Googleは2020年12月から、数回にわたり独占禁止法に関する訴訟を受けています。司法省が集めた情報によると、Googleの社員は「AMPはパフォーマンスの中央値を改善するだけであり、顧客が使っていた速度最適化手法よりも読み込み時間が遅い」と知っていたとのこと。それにもかかわらず、GoogleはAMPの売り出しの際に「AMPを採用すると読み込み時間が速くなる」と説明していました。さらに、GoogleはAMP以外の広告の読み込み時に「人為的な1秒間の遅延」を加え、AMPを相対的に速く読み込むように設定していたことも明らかになっています。


現地時間2021年11月4日に行われた開発者イベント「Chrome Dev Summit 2021」の基調講演では、AMP諮問委員会の元メンバーだったJeremy Keith氏から「AMPに関する一連の訴訟のことを考えると、FLoCや表向きにはプライバシーに焦点を当てたその他のGoogleの取り組みを誰が信用すると思いますか?」という意見が投げかけられました。これに対し、ChromeリーダーのBen Galbraith氏は訴訟については言及を避け、「オープンでプロセスを進めており、業界の規制当局とも緊密に連携しています」と回答しました。

AMP批評家のBarry Adams氏によると、2021年7月頃、モバイルで表示される検索結果の上位にAMPのサイトが優先して表示されないようにGoogleが変更。これに加えサイト運営者が任意の技術でSEO対策を行ったところ、非AMPサイトのアクセス数が急増したとのこと。


Adams氏は「Googleが非AMPサイトに対し行わなかったニュースコンテンツのランク付けなどにより、数百のサイトが影響を受けたでしょう」と述べています。

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in ネットサービス, Posted by log1p_kr

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