中国版フォートナイトのサービス終了が予告される、中国当局の規制強化が原因か
世界中で大きな人気を集めているバトルロイヤルゲーム「フォートナイト」の中国版サーバーが2021年11月15日に閉鎖されることが明らかになりました。運営チームはサーバー閉鎖の理由を明かしていませんが、海外メディアでは中国当局によるゲームへの規制強化が影響している可能性が指摘されています。
《堡垒之夜》停止测试公告 - 堡垒之夜官方网站 - 腾讯游戏
https://fn.qq.com/webplat/info/news_version3/10021/34544/34546/m20913/202110/903484.shtml
フォートナイトは、2018年4月から中国向けにゲーム内容を変更したバージョンを公開し、月に数回のサービス更新を行っていました。有志が作成したWikiによると、中国版フォートナイトには「ユーザーがゲーム内通貨を購入できない」「ガイコツなどのゲーム内表現が中国の規制に合わせて変更されている」「20分経過した時点で生存していた全てのプレイヤーが勝利する」「平日に90分、週末に180分以上プレイすると獲得できる経験値が減少し、勉強を促すメッセージが表示される」といった中国独自の仕様が存在していたとのこと。
しかし、中国版フォートナイトの運営チームは2021年10月31日に突如「フォートナイトのテストは終了しました」と述べ、2021年11月1日に新規登録を停止し、2021年11月15日にサーバーを閉鎖することを発表しました。
中国版フォートナイトのサーバー閉鎖の理由は明かされていませんが、ゲーム関連アナリストのDaniel Ahmad氏は「フォートナイトが中国で正式にリリースされたことはありません。ゲームは過去2年以上テストを続けていました。これは、フォートナイトが中国政府に承認されなかったため、正式リリースによる収益化が不可能だったためです」と述べ、中国当局の規制によって収益化できなかったことがサーバー閉鎖の原因だと指摘しています。
To add clarity, Fortnite never officially launched in China
— Daniel Ahmad (@ZhugeEX) November 1, 2021
The game has been undergoing testing for the past 2+ years and does not include IAP
This is because the game was never approved by the govt and therefore could not officially launch + monetise. Hence the shut down now. https://t.co/oj1Wx6JsM3
また、テクノロジー関連メディアのCNETは、中国国営メディアが2021年8月に「ゲームは精神的なアヘン」と発言したことや、子どものオンラインゲームのプレイ時間を週3時間までに制限する規則が登場したことを挙げ、中国当局による規制がフォートナイトのサーバー閉鎖に影響を与えた可能性を指摘しています。
・関連記事
Appleが中国のApp Storeでゲームを凍結、中国政府の意向による可能性 - GIGAZINE
Appleが中国のApp Storeからゲームアプリを削除し続けている理由とは? - GIGAZINE
テンセントやNetEaseなど中国のゲーム会社が連名で「Steamなどの国外ゲーム販売プラットフォームをボイコットする」と表明 - GIGAZINE
「週3時間以上のオンラインゲームを禁止」する規則が登場、ゲームが許されるのは1日1時間×3日のみ - GIGAZINE
「ゲームは精神的なアヘン」と中国国営メディアが批判してテンセントなどゲーム企業の株価が急落 - GIGAZINE
大手ゲーム会社のテンセントが未成年ユーザーに対して「顔認証によるゲームプレイ時間の制限」を実施すると発表 - GIGAZINE
中国のオンラインゲーム承認プロセスが鈍化、ゲーム企業の株価は急落 - GIGAZINE
・関連コンテンツ