ハードウェア

「Windows 11でAMD製CPUのパフォーマンスが低下する問題」が更新プログラムでさらに悪化


Windows 11ではAMD製CPUのパフォーマンスが低下する問題が報告されており、MicrosoftとAMDはソフトウェアアップデートで問題を修正すると発表していました。しかし、Windows 11初のアップデートが配信されたところ、「パフォーマンスがさらに悪化した」と報告されています。

First Windows 11 Patch Tuesday Makes Ryzen L3 Cache Latency Worse, AMD Puts Out Fix Dates | TechPowerUp
https://www.techpowerup.com/287786/first-windows-11-patch-tuesday-makes-ryzen-l3-cache-latency-worse-amd-puts-out-fix-dates

Windows 11’s first update makes AMD CPU performance even worse - The Verge
https://www.theverge.com/2021/10/13/22723998/windows-11-update-amd-ryzen-cpu-performance-worse

Windows 11を実行しているAMDプロセッサで、2つの不具合が報告されています。報告されているのは「3次キャッシュのレイテンシが最大で3倍になる」と、「優先コア機能が適切に働かない」というもの。3次キャッシュのレイテンシが増加することで、メモリサブシステムの遅延の影響を受けるアプリケーションではパフォーマンスが3~5%低下。優先コア機能が働かないことで、CPUスレッドのパフォーマンスに敏感なアプリケーションでパフォーマンス低下のおそれがあります。これについて、Microsoftは10月中に対応予定と発表していました。

Windows 11環境でRyzenなどの性能が低下する問題があるとAMDが発表 - GIGAZINE


そして、2021年10月5日に正式リリースされたばかりのWindows 11にとって初の更新プログラムが、現地時間の10月12日(火)に配信されたのち、テクノロジーメディアのTechPowerUpは「AMD製CPUのパフォーマンスがさらに悪化した」と報じています。

TechPowerUpがベンチマークテストしたところによると、Ryzen7 2700Xの3次キャッシュはWindows 10では「10ns」ほどなのですが、Windows 11にアップデートすると「17ns」にまで増加しています。


そして12日に配信されたばかりの更新プログラムをWindows 11に適用したところ、3次キャッシュのレイテンシは「32ns」まで増加しました。


なお、AMDは海外掲示板のReddit上に登場して2つの不具合に対処するためのパッチの開発に成功したと述べています。AMDによると、「優先コア機能が適切に働かない」不具合のパッチは10月21日にリリースされる予定。AMDは「ユーザーはより早くパッチをリクエストすることも可能」と述べていますが、これについてTechPowerUpは「おそらくここで言う『ユーザー』は、ThreadripperやEPYCを搭載したワークステーションでミッションクリティカルなアプリケーションを実行している大企業の顧客を指します」と記しています。

一方、「3次キャッシュのレイテンシが最大で3倍になる」不具合についてはWindows Update経由での修正が予定されており、修正パッチは10月19日に配信予定です。

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in ソフトウェア,   ハードウェア, Posted by logu_ii

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