アメリカの科学界はトランプ大統領の政策で大混乱状態に陥っている

2025年、ドナルド・トランプ大統領が政府効率化省(DOGE)を通じた大規模な予算削減を実行したことで、NASAといった科学系機関に大混乱が生じました。一体何が起こったのか、科学ジャーナリストのアダム・ロジャース氏が解説しています。
America’s compact between science and politics is broken | Scientific American
https://www.scientificamerican.com/article/americas-compact-between-science-and-politics-is-broken/
ロジャース氏が取り上げた例が、メリーランド大学の天文学者であるクリストファー・レイノルズ氏らが9年かけて進めていた天文台構築計画でした。この天文台は初期宇宙を観測して最初のブラックホールや銀河形成などを研究するもので、2024年10月にレイノルズ氏のチームはNASAから500万ドル(約8億円)の助成金を獲得し、このアイデアを洗練させることになりました。
レイノルズ氏らはNASAゴダード宇宙飛行センターの宇宙機開発チームと協力し、計画はすべて順調に進んでいたそうですが、政府効率化省による予算削減の波がNASAに訪れ、その後数週間でNASA職員約4000人が退職した結果、レイノルズ氏のチームは20人のメンバーを失いました。巨大な鏡を一定温度に保つためのヒーターを設計していたエンジニアは退職、主任プロジェクトマネージャーも退職し、残されたのはPowerPoint資料だけだったそうです。レイノルズ氏らは資料をさらって設計がどこまで進んでいたのかを突き止める作業に追われることになりました。
ほぼ同じ頃、トランプ大統領の科学研究予算大幅削減案が発表され、レイノルズ氏のチームへの資金提供を予定していたプログラムは完全に廃止されました。レイノルズ氏らは予算のコストの見積もりを見直すなどしてNASAとの調整を試みましたが、チームが提出した計画はコストが高すぎ、完成までの期間も長すぎたため、予算が回ってくることはなく、レイノルズ氏らのチームは解散しました。

ロジャース氏によると、アメリカの無数の科学者たちがレイノルズ氏と同じような状況を経験しているとのこと。予算削減により数千件の連邦助成金が凍結または取り消され、全米科学財団(NSF)と国立衛生研究所(NIH)は通常の4分の3程度の助成金しか交付していません。大学院へ進学する人も減っており、約9万5000人の科学者が連邦政府の職を離れました。
当時の混乱は相当なもので、アメリカの科学者が国外へ移ろうとする動きも見られたほどでした。
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また、トランプ大統領は「多様性・公平性・包摂性(DEI)」への言及を含む助成金を禁止するという、強い政治的思想を込めた予算削減策を実施したため、この点でも反発が起きました。科学者の中には、指摘を受ける前にDEIの表現を変更して対策する人もいました。このほか、アメリカに存在しない疫病についての研究への助成金がカットされるなど、トランプ大統領によるアメリカファーストの姿勢が見られていたようです。
ロジャース氏は、「実用的な意味がないように見える基礎研究こそ、新薬や通信衛星、あるいは改良された農作物へとつながる基盤となるものです。政府による支援のすべてが画期的な発見につながるわけではありませんが、画期的な発見の大半は政府支援から生まれることになります」と指摘し、科学界の中でトランプ大統領に反対の声を上げようとする動きもある、と紹介しました。

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in メモ, Posted by log1p_kr
You can read the machine translated English article The American scientific community is in ….







