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「Pixel 6」と「Pixel 6 Pro」のバッテリー寿命を検証して判明した意外な結果とは?


Googleは2021年10月28日(木)に、独自開発のSoCである「Tensor」を初めて搭載したスマートフォンの「Pixel 6」と「Pixel 6 Pro」を発売しました。Tensorを搭載したPixel 6シリーズは、ブラウジングなど日常的なタスクからゲームまで幅広いシーンで活躍できる高い処理能力や、動きのある写真が簡単に撮れる新機能「モーション」などのカメラ性能といった特徴がありますが、日常生活で使う上で特に気になるのがバッテリーの寿命です。そこで、実際にバッテリーの寿命をテストするアプリを使ったり、Google純正の充電アダプターで充電したりして、Pixel 6シリーズのバッテリー性能を調べてみました。

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Pixel 6とPixel 6 Proの外観やベンチマーク測定結果、各種機能やカメラの使い勝手を確認している記事は、以下から読むことができます。

「Pixel 6」「Pixel 6 Pro」開封の儀&フォトレビュー - GIGAZINE


「Google Pixel 6はPixel 5からアップグレードすべき機種か?」を検証してみた - GIGAZINE


Google入魂のSoC「Tensor」の実力をPixel 6&Pixel 6 Pro実機のベンチマーク測定で徹底検証、「マジックイレイザー」や指紋認証の使い勝手もチェック - GIGAZINE


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・目次
◆バッテリーの寿命をベンチマークアプリでチェック
◆映像を垂れ流してバッテリーの持ち具合を再検証
◆Pixel 6の充電速度「30W」は本当に遅いのか?

◆バッテリーの寿命をベンチマークアプリでチェック
まずは、UL Benchmarks製のベンチマークアプリであるPCMark for Android Benchmarkの「Work 3.0 battery life」でPixel 6とPixel 6 Proのバッテリー寿命を検証してみました。このベンチマークは、ウェブブラウジングやテキストの入力、写真や動画の編集といった日常的なタスクを行う負荷テストを電力の残量が20%以下になるまで繰り返して、端末のバッテリー性能を測定するものです。

実際にベンチマーク測定をしつつタイムラプス撮影したのが以下。

「Pixel 6」と「Pixel 6 Pro」のバッテリー寿命をベンチマークアプリで検証 - YouTube


左にバッテリー容量が4614mAhのPixel 6を、右に5003mAhのPixel 6 Proを置いて測定を開始。なお、両端末はディスプレイの明るさを最大の100%、バッテリーセーバーはオフの設定でそろえています。


文章の編集や写真の表示といった負荷のテストが延々とループされています。


途中で部屋を消灯していますが、ディスプレイの明るさの自動調整機能は両方ともオフになっているため、調査結果に影響はありません。


途中でPixel 6 Proのバッテリー残量が規定値を下回り、先にテスト終了。


Pixel 6 Proの結果は「6時間7分」でした。


その後もPixel 6のテストが続き……


ちょうど「8時間」でPixel 6のテストが終了。意外なことに、バッテリーの容量が小さいPixel 6の方がテスト結果が良好でした。


両端末ともにスペックはほとんど同じで、バッテリーの容量はPixel 6 Proの方がわずかに多い一方で、Pixel 6の方がディスプレイが小さくバッテリーの消耗が少なく済むことが考えられますが、2時間もの差が出るのは予想外でした。Pixel 6のディスプレイはリフレッシュレートが最大90Hzなのに対してPixel 6 Proは最大120Hzなので、めまぐるしく映像が変わるベンチマークテストをサクサクと表示させた結果、Pixel 6 Proの方が電力を激しく消費してしまったのも要因の1つかもしれません。


◆映像を垂れ流してバッテリーの持ち具合を再検証
ベンチマークアプリの精度に問題がある可能性や、アプリとPixel 6シリーズの相性が悪い可能性を排除するため、YouTubeで配信されているニュース映像を同じ画質で再生して、バッテリーの減り具合を調べてみました。なお、端末の設定は前述のベンチマーク測定の時と同じです。


以下は、テスト中のバッテリー残量の推移をBattery Mixというアプリでグラフ化したもの。テスト開始前(左)ではバッテリー残量は60%でしたが、約2時間20分にわたり映像を流した後(右)は43%まで減少しました。


一方、Pixel 6 Proでは60%から38%へと減少。43%残っていたPixel 6に比べて5ポイントの差が出ました。また、テスト中の端末の温度もPixel 6は最大31℃でしたが、Pixel 6 Proは33℃前後で推移するなど、発熱もPixel 6 Proの方が大きいことが分かりました。


以上の結果から、Pixel 6 ProはPixel 6に比べて画面サイズが大きく最大リフレッシュレートが高い反面、負荷が高い使い方をするとバッテリーの持ちがPixel 6より悪くなることが確認できました。そのため、どっちの機種にしようか迷う場合、バッテリーが長持ちすることを重視する人はPixel 6に、ゲームや映像を大きな画面でサクサク楽しみたい人はPixel 6 Proにするのがベターな選択肢となりそうです。

◆Pixel 6の充電速度「30W」は本当に遅いのか?
Pixel 6とPixel 6 Proはいずれも30Wの急速充電に対応していますが、この充電速度は海外のレビューサイトから「遅い」と指摘されています。そこで、バッテリーテストで消耗したPixel 6 Proを、実際にGoogle純正の充電アダプターで充電してどのくらいの時間がかかるのかを調べてみました。

Pixel 6やPixel 6 Proには充電アダプターが付属していませんが、アクセサリーとして「Google 30W USB-C 充電器」がリリースされています。


内容物は、利用ガイドと本体の2つ。


本体の大きさは、一般的な充電アダプターと同じポケットサイズです。


Pixel 6やPixel 6 Proに付属している充電ケーブルをUSB Type-Cポートに接続して使います。


USB PD 3.0 PPS対応デバイスなら最大30Wで充電可能。もちろんPixel 6シリーズも30Wで充電できます。


というわけで、さっそくこの充電アダプターでPixel 6 Proを充電してみます。


その結果が以下。5%から60%まで充電するのにかかった時間は36分でした。


30%から60%までとした場合の所要時間はちょうど20分です。


この充電速度は、17分で0%から100%までフル充電できる「100W Super Charge Turbo」といった充電技術に比べれば確かに遅いものの、30分程度あれば半分は充電できるので許容範囲内だと感じました。

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in レビュー,   モバイル,   ハードウェア,   動画, Posted by log1l_ks

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