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Facebookのキリスト教徒向けページ上位20件中19件が陰謀論や誤情報を拡散する「トロール・ファーム」によって運営されていた


人の政治的意見や意思決定に干渉することを目的とし、SNSで誤情報を拡散する企業は「トロール・ファーム」と呼ばれます。アメリカ大統領選ではトロール・ファームが虚偽の情報を拡散して選挙結果に大きな影響を与えたと言われていますが、新たに、2019年の時点でアメリカ人キリスト教徒向けに公開されていたFacebookのページ上位20位のうち、19ページはアメリカ国外のトロール・ファームによって運営されていたことが明らかになりました。

In 2019, Almost All of Facebook's Top Christian Pages Were Run By Foreign Troll Farms - RELEVANT
https://www.relevantmagazine.com/culture/tech-gaming/almost-all-of-facebooks-top-christian-pages-are-run-by-foreign-troll-farms/

19 of the top 20 Facebook page for American Christians are run by Eastern European troll farms | Boing Boing
https://boingboing.net/2021/09/29/19-of-the-top-20-facebook-page-for-american-christians-are-run-by-eastern-european-troll-farms.html

以下はアメリカ人キリスト教徒向けのFacebookページがトロール・ファームによって運営されているかどうかを示す表。ランキング上位20位のうち、17位をのぞく全てがトロール・ファームによって運営されています。以下は2019年時点でのランキングですが、2021年9月時点でも5ページがアクティブ状態とのことです。


ランクインしたページの多くは同一のトロール・ファームによって運営されていました。このトロール・ファームによって運営されていたFacebookページは、月間7500万ユーザーにリーチしたとのことですが、ユーザーが表示された投稿に対して「いいね」をすることはほとんどなかったそうです。これまでの研究でソーシャルネットワーク上で最も拡散力がある感情は「怒り」であることがわかっています。またFacebookのアルゴリズムは「ユーザーが反応すること」を重視しており、人々を分断させるような情報が多くの人に表示される傾向があることから、トロール・ファームは「人々の反応を促し閲覧者を最大化する虚偽の内容」を投稿し続けたとのこと。

トロール・ファームの多くはコソボやマケドニアといった東ヨーロッパに拠点を置いていました。調査によると、これらのトロール・ファームは2016年にロシアがアメリカ大統領選に干渉したのと同じ方法で誤情報を広めたことが判明しています。

米大統領選でロシアの関与した「ロシアゲート」のFacebook投稿は1億2600万人にリーチ・ツイートは13万1000件・YouTubeには1000本以上の動画 - GIGAZINE


トロール・ファームによる投稿が実際のキリスト教徒コミュニティにどのような影響を与えたのかは不明です。また、分析されたデータは2019年のもので2021年9月時点で2年が経過していますが、少なくともある程度の影響は続いていると考えられています。

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in ネットサービス, Posted by darkhorse_log

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