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TripadvisorのAIレビュー要約が「不潔」「食中毒」の訴えを見落としてホテルを「清潔」と称賛していたことが判明


Tripadvisorのホテルページ上部に表示されるAIレビュー要約が、食中毒や性的ハラスメント、深刻な衛生不良を訴えるレビューを十分に反映せず、一部ホテルを「清潔」と好意的に紹介していたことが、イギリスの消費者団体Which?の調査で明らかになりました。

Tripadvisor AI summaries give glowing reviews to dangerous hotels, consumer watchdog finds | Euronews
https://www.euronews.com/travel/2026/07/03/tripadvisor-ai-summaries-give-glowing-reviews-to-dangerous-hotels-consumer-watchdog-finds


旅行先のホテルを選ぶとき、レビューが数百件から数千件もあると「部屋はきれいなのか」「食事で体調を崩した人はいないのか」「スタッフの対応に問題はないのか」といった重要な情報を拾うだけでもかなりの手間です。

TripadvisorのAIレビュー要約は、宿泊者のレビューを短くまとめることでホテル選びにかかる時間を減らすための機能です。Tripadvisorによると、AI要約は大規模言語モデルと自然言語処理を使って最近のレビューを読み取り、よく言及されているテーマを短い平易な説明に変換する仕組みとのこと。要約は毎月更新され、更新時点から過去12カ月分のレビューを基にしていると説明されています。


しかし、消費者団体のWhich?が調査したところ、便利なはずのAI要約が宿泊判断に大きく関わる危険な情報を目立たなくしている例が見つかりました。たとえばカーボベルデの5つ星オールインクルーシブホテル「Riu Palace Santa Maria」について、TripadvisorのAI要約は「多くの旅行者に人気」「広々とした客室」「絶賛される多様なレストラン」などと紹介し、清潔さについては「申し分ない」とまとめていました。

一方で、実際のレビューには「極めて衛生状態が悪い」「基本的な清掃や衛生基準がない」「食事が安全ではなく食べられない」といった訴えが並んでいたとのこと。生の鶏肉を出されたという報告、ビュッフェの食べ物にハエや鳥がいたという写真付きの投稿、小さなネズミの死骸を見たという投稿もあり、Which?が2026年3月に確認した時点ではRiu Palace Santa Mariaに関して食中毒への言及が102件あったとされています。

Riu Palace Santa Mariaでは2025年12月から2026年4月までの間だけでも1つ星または2つ星のレビューが32件投稿されており、うち14件は宿泊グループの少なくとも1人が食中毒のような症状で深刻に体調を崩したと訴えていました。さらに同ホテルを巡っては、宿泊後に体調を崩したと主張する少なくとも412人の旅行者による集団訴訟が進んでおり、2023年以降に7人の死亡が報告されているとEuronewsは報じています。


さらに、ホテルページのAI要約以外にも問題があるとWhich?は述べています。Tripadvisorの対話型旅行計画ボット「Ollie」にRiu Palace Santa Mariaで食中毒になる危険性を尋ねたところ、Ollieは食中毒の可能性は「かなり低い」と答え、同リゾートには「高い衛生基準で強い評判がある」と説明したとのこと。TripadvisorはOllieについて、詳細さや新しさ、言語、文脈に基づいてレビューを選ぶ「開発中の製品」だと説明し、Which?が示した複数の不一致例については調査中と述べています。

同様の問題は他のホテルでも確認されています。メキシコ・カンクンの「Garza Blanca Resort」では過去12カ月以内に宿泊客が体調不良を訴えるレビューを投稿していましたが、TripadvisorのAI要約は「非の打ちどころのない清潔さ」と表現していました。ドミニカ共和国の「Occidental Caribe」では、下水のような臭いがする部屋や、カビ臭、水道が使えずボトル入りの水でシャワーを浴びたというレビューがあったにもかかわらず、AI要約は「豊富な設備」に触れ、清潔さやメンテナンスの問題にはあいまいに触れるだけだったとのことです。

衛生問題だけでなく、安全面の訴えが弱い表現に置き換えられた例もあります。トルコのアンタルヤ沿岸にある「Kaia Coracesium」では、男性スタッフから不適切な冗談や身ぶり、SNSでつながるよう繰り返し求められたとして、複数の宿泊者が安全に不安を感じたと投稿していました。しかしTripadvisorのAI要約はサービスを「フレンドリー」とまとめ、深刻な訴えに最も近い表現は「サービスにいくつかの不備があった」という程度だったとされています。


TripadvisorはWhich?に対し、AI要約は「透明性と公平性」を重視しており、掲載ページに関連する肯定的・否定的なコミュニティの声を幅広く表示するものだと説明しました。また「AI要約は個別レビューの代わりではなく、大量のユーザー投稿を基にした概要であり、利用者は各要約項目の背後にある旅行者の引用や全レビューを確認できるため、AIが生成した内容を盲信する必要はない」と述べています。

一方でWhich? Travelの編集者ロリー・ボーランド氏は、利用者が実際のレビューで要約を確認できるとしても、TripadvisorがAI要約をページ最上部に配置している点を無視していると指摘。重要な安全情報を目立たせられない欠陥は「容認できず、命に関わる可能性がある」と述べています。ボーランド氏は旅行者に対してAI要約を読み飛ばし、特に1つ星レビューや他サイトのレビューを確認するよう勧めました。

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