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Cloudflareのレポートで「日本ではChatGPTが人気」「日本のトラフィックの57%がiOS端末」「全世界のトラフィックは2025年に19%増加」などインターネットのさまざまな統計が明らかに


Cloudflareが2025年を通じて観察されたインターネットの傾向とパターンをレビューする「2025 Cloudflare Radar Year in Review」を発表しました。

Cloudflare Radar 2025 Year in Review
https://radar.cloudflare.com/year-in-review/2025

The 2025 Cloudflare Radar Year in Review: The rise of AI, post-quantum, and record-breaking DDoS attacks
https://blog.cloudflare.com/radar-2025-year-in-review/

Cloudflareは世界125以上の国や地域の330都市に拠点を構え、広大なネットワークを展開しています。このネットワークを通じて、平均で毎秒8100万件以上、ピーク時には毎秒1億2900万件を超えるHTTPリクエストを数百万のウェブサイトに代わって処理しているほか、毎秒約6700万件のDNSクエリにも対応しています。


Cloudflare Radarは、こうした膨大なウェブおよびDNSサービスから生成されるデータに補完的なデータセットを組み合わせることで、インターネット全体で観測されるトラフィック、ボット、セキュリティ、接続性、そしてDNSのパターンやトレンドをほぼリアルタイムで可視化したものです。

◆トラフィックの傾向
以下のグラフは年初の休日明けをベースラインとしてトラフィックの増減を計測したもの。橙線が世界、紫線が日本のトラフィックを示しています。全世界でみると、2025年12月2日(火)時点で19.3%増、日本だけだと7.9%増でした。


◆全世界で最も人気のあるインターネットサービス
全世界では、インターネットサービス全体で最も人気があったのはGoogle。続いて、Facebook、Apple、Microsoft、Instagram、AWS、YouTube、TikTok、Amazon、WhatsAppと並びます。


日本に限定すると、1位がGoogleなのは変わりませんが、2位はApple。5位にiCloud、10位にYahooが食い込んでおり、Amazonがランクインしていません。


生成AI関連の全世界ランキングだと、1位はChatGPT。2位からClaude、Perplexity、Google Gemini、Character.AI、GitHub Copilot、Windsurf AI、QuillBot、Grok、DeepSeekと並びます。


そして、生成AI関連の日本ランキングは1位がChatGPTというのは同じですが、その後のランクはかなり異なります。2位にランクインしているのは、ByteDanceが提供する「Doubao」です。また、8位の「GilaCloud」は台湾の動画生成AIサービス。


全世界でのランキングには、動画ストリーミングサービスもまとめられています。1位はYouTube、2位がNetflix、3位がTwitchでした。


◆SpaceX Starlinkトラフィックのトレンド
衛星インターネット通信サービス・Starlionkの自律システム(AS14593)からのリクエストトラフィックをまとめたグラフも公開されています。全世界統計では、全体的にゆるやかな増加を示しています。


そして、日本限定だとこんな感じ。全体的に増加の傾向にあるのは同じですが、4月の前後、そして10月前後に大きく増加しています。


◆ボットやクローラーのトラフィック傾向
Cloudflare RadarのBots Directoryでは、十数種類のカテゴリに分類された数百種類の確認済みボットを追跡しており、ボットごとに異なるアクセスパターンが見られます。ここでは、アクセス量が多い上位10種類の確認済みボットと、残りのボットをまとめた「その他(Other)」の、1日あたりのアクセス量を示しています。最も多いのはGoogleBotで、次点がGPTBotとなっています。


カテゴリ別にわけると、確認済みボットカテゴリ中でアクセスが最も多いのは検索エンジンクローラーで、次がAIクローラー。検索エンジン最適化は横ばいですが、広告・マーケティングに関するボットは9月初頭に急増しています。


Cloudflareは「2025年を通じ、ニュースで取り上げられてきたのは、AIボットやクローラーが進化し続けるモデルを訓練するために貪欲にコンテンツを消費する姿です」と述べています。以下のグラフは、主なボットとクローラーを平準化し、トラフィックの量のトレンドを示したもの。その多くがGooglebotで、5月頃をピークに大きな山を作っています。GPTBotやBingbot、ClaudeBot、Meta-ExternalAgentなど、その他のAIボット・クローラーはほぼ横ばい。


クロール対リファラー比率は、ページをスクレイピングするごとにウェブサイトに何人の訪問者が来たのかを示す比率。HTMLページに対するクロールリクエストをUser-Agentヘッダーに、HTMLページに対するリファラーリクエストをRefererヘッダーに基づいて、プラットフォームごとにマッピングすることで算出されています。縦軸(比率・対数表示)で上にあるほど、そのクローラーが搾取的であるというわけです。そして、グラフではAnthropicが約10万:1という比率。次いでOpenAIが約1000:1、PerplexityやMicrosoftは10:1~100:1というレベルでした。


◆iOSとAndroidの比較
2025年、世界人口の70%以上がスマートフォンを利用していると推定されており、多くの国ではスマートフォンがインターネットアクセスの主要な手段となっています。2025年は約117の国と地域でトラフィックのほとんどがモバイル端末からのものであることが判明しており、2025年にCloudflareが観測したトラフィックにおけるモバイル端末とデスクトップ端末の使用状況のグローバルな分布はこんな感じ。世界全体だとモバイルの割合は43%ですが、スマートフォンの普及率が高い日本ではモバイルからのトラフィックが58%で、デスクトップよりも多い結果となりました。


モバイル端末のOSごとのトラフィック占有率で、世界的にはAndroidが65%、iOSが35%。しかし、日本ではAndroidが43%、iOSが57%と、iOSが上回っています。


iOSとAndroidのトラフィック分布を世界地図で示すとこんな感じ。紫が濃ければiOSが、緑が濃ければAndroidが多いことを示します。日本や北米エリア、イギリス、モンゴル、北欧、オーストラリアなどではiOSが多く、それ以外の地域はほとんどがAndroidが多いことがわかります。


iOSでの検索エンジンの利用割合の分布が以下で、90%以上をGoogleが占めています。全世界の分布なのですが、日本の検索サービスであるYahoo.co.jpが1.1%でランクインしているのは興味深いポイント。


Androidでの検索エンジンの利用割合の分布もほぼ同じ。ただし、Yahoo.co.jpはランクインしていませんでした。


全世界における、iOSでのブラウザの利用割合分布。当然ながらトップは約78.5%のSafari。そして次点はChromeで18.6%。3位は0.6%のDuckDuckGoでした。


Androidだと、トップはChromeの85.4%で、2位はSamsung Internetの6.6%。そして、3位はOperaとHuawei Browserで、どちらも1%でした。


他にもインターネットに関するさまざまな統計情報がまとめられているので、気になる人はぜひCloudflareのレポートを読んでみてください。

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in ネットサービス, Posted by log1i_yk

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