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333枚のスライドで「インターネットはこれからどうなるのか」を示した貴重なレポート「Internet Trends 2019」


ついにインターネットの使用者が世界人口の過半数を超え、モバイルに割く時間がテレビを見る時間を初めて上回り、ゲーム産業や広告産業に関わる状況も大きく変化しつつある……といった膨大な情報が詰まった年次レポート「Internet Trends 2019」が公開されました。とにかくデータが多いので、333枚のスライドから特に興味深いグラフをまとめてみました。

INTERNET TRENDS - 190611_Internet_Trends_2019.pdf
(PDFファイル)https://www.bondcap.com/pdf/190611_Internet_Trends_2019.pdf

333枚のスライドにもおよぶINTERNET TRENDSの全ては以下から確認できます。


・目次
◆世界のインターネットユーザーの全体的なトレンド
◆時価総額で見た世界のトップ10社
◆Eコマースの売上は鈍化
◆インターネット広告のトレンド
◆人々のインターネット使用状況
◆テクノロジーの成長のおいて「画像」の果たす役割
◆ゲーム産業の動向
◆インターネット使用における懸念
◆プライバシーがセールスポイントに
◆ヘルスケアのデジタル化
◆中国のインターネット事情

◆世界のインターネットユーザーの全体的なトレンド
まずインターネット全体を見てみると、インターネット規模が巨大になることでその成長は鈍化する傾向にあります。2018年度のインターネットユーザー数は38億人で、これは世界人口の51%。2017年のインターネットユーザーは世界人口の49%にあたる36億人だったので、初めて過半数を超えたことになります。一方、インターネットユーザーが増加したことで「インターネットを使い始める人」は年々減少し、赤いグラフで示された前年比成長率は下降しています。


世界的に見たスマートフォンの出荷台数は2017年に比べて4%減少。ここからもインターネットが「成長」という時期を抜けつつある傾向を感じ取れます。


ちょうど10年前、2009年のインターネット人口は24%だったので、2018年はその割合が倍となっているわけです。


それでもなお新規インターネットユーザーを見込める地域として名前が挙がっているのが、アジア太平洋地域。アメリカはほぼ頭打ちで、絶対的な人口は少ないもののアフリカや中東でもまだインターネットを使っていないユーザーが多くを占めます。


インターネットユーザー数の多い国をランキングすると中国・インド・アメリカ・インドネシア・ブラジル・日本……と続きます。インドと中国はインターネットユーザーが多いですが、非インターネットユーザーも多い地域となっています。


◆時価総額で見た世界のトップ10社
インターネット企業の時価総額をランキングにするとこんな感じ。トップ10はMicrosoft・Amazon・Apple・Alphabet(Googleの親会社)・Facebook・Alibaba(阿里巴巴)・Tencent(腾讯)・Netflix・Adobe・PayPalであり、うち8社がアメリカ企業で2社が中国企業。「トップ30」という区切りでいうと、18社がアメリカ企業で7社が中国企業です。


これら時価総額ランキング上位の「グローバルインターネットリーダー」の収益の変遷を2016年からたどると、全体的に収益は2018年第1四半期をピークに鈍化していることがわかります。


なお、アメリカでは時価総額ランキング上位を占めるテクノロジー系企業の60%が第1世代あるいは第2世代目の移民系アメリカ人であることも調査からわかっています。Amazonのジェフ・ベソス氏はキューバの第2世代、Appleのスティーブ・ジョブズ氏はシリアの第2世代、Googleのセルゲイ・ブリン氏はロシアの第1世代です。


◆Eコマースの売上は鈍化
ではEコマースの成長はどうか?ということでグラフにしてみると、これも成長率は鈍化傾向にあるものの、2018年第4四半期から2019年第1四半期にかけては少し上向き。


◆インターネット広告のトレンド
広告に割く時間やお金の変化を2010年と2018年で比較したグラフがこれ。モバイル広告に対する支出が圧倒的に増加しています。


インターネット広告への支出を2009年から2018年までグラフ化するとこんな感じ。デスクトップ広告に対する支出はあまり変化がありせんが、モバイル広告に対する支出は大きく増加しています。


一方、アメリカをベースにしたオンライン広告プラットフォームの収益を見てみると、2018年第4四半期から2019年第1四半期で減少しており、成長率も減少傾向にあります。


インターネットの広告プラットフォームで強いのはやはりGoogleとFacebookの2社ですが、TwitterやAmazon、Snapchat、Pinterestが大きく成長しているのもポイント。


またディスプレイ広告の購入全体のうち62%がプログラマティック広告となっており、この傾向は今後も増加していくと見られています。


◆人々のインターネット使用状況
アメリカの大人が1日のうちにデジタルメディアに割く時間は年々長くなってきており、その大半でモバイル端末が使用されています。モバイル端末に割く時間は1日約3.6時間で、デスクトップおよびラップトップは2時間、その他のデバイスが0.7時間となっていました。


そして2018年に初めて、モバイルに割く時間がテレビに割く時間を上回りました。1日に226分の時間がモバイル端末に対して費やされているそうです。


以下はグラフの青い部分がテレビの視聴時間で、灰色の部分がデジタル映像の視聴時間。デジタルでの映像視聴時間は5年前の約5倍です。


◆テクノロジーの成長のおいて「画像」の果たす役割
画像を使ったコミュニケーションのために「高速のWi-Fi」「よりよいカメラ」といったテクノロジーの開発が促されており、インターネットにおいて「画像」というものがより重要な位置についています。かつてTwitterはテキストベースのメディアでしたが、今やそのインプレッションの半分以上が今や画像・映像といったメディアの付属したものとなっているとのこと。


「画像が撮影される数」や「Instagramで画像が共有される数」は上昇の一途をたどっています。


◆ゲーム産業の動向
世界的にみて、インタラクティブゲームのプレイヤーは前年比で6%増加し、24億人へと到達しました。


Fortniteのようなゲームは、ある種の人々にとってゲームというよりソーシャルメディアとなっています。


また、ゲームをプレイするのではなく「見る」だけの人々も大幅に増加しています。ライブストリーミングプラットフォーム・Twitchの2012年から2019年までの「1日のストリーミング時間」「アクティブな配信者」「最大同時オンライン数」を見ても、いずれも2017年から2018年に爆発的に増加していることがわかります。


◆インターネット使用に対する懸念
「ほぼ常にオンライン状態にある」という大人の割合は2015年が21%だったの対し、2018年は26%。


ソーシャルメディアが健康にいいか悪いかを尋ねるアンケートから、「自己表現」「自己認識」という点でポジティブな評価が行われる一方で、「睡眠の質」「見逃すことへの恐怖」といったネガティブな点に対する懸念も大きいことが明らかにされています。


「スマートフォンの使用を制限しようとしている」というアメリカ成人は2017年が47%だったのに対し2019年は63%と増加傾向にあります。また、親が子どものインターンネット使用を制限する傾向も強くなっています。


このような流れを受けたためか、ソーシャルメディアの1日あたりの使用時間は2018年から2019年でほぼ横ばい。急激に成長率は鈍化しています。


◆プライバシーがセールスポイントに
同時に、プライバシーに対する懸念も高い状態が続いていますが、注目度が急激に増しているということはないようです。


そして「プライバシー」という点が規制対象、あるいはビジネスのポイントとなることも多くなってきました。


◆ヘルスケアのデジタル化
またアメリカでは政府レベルでも一般消費者レベルでもヘルスケアに関する支出が増加。


この流れを受けて、ヘルスケアのデジタル化が進んでいます。特に消費者のデジタルヘルスケアツールの受容が顕著で、2015年と比べて2018年は「オンライン健康情報」「オンライン診断」「モバイルトラッキング」「ウェアラブル」「ライブ映像での遠隔医療」のいずれもが受容されるようになっています。


また消費者がテクノロジー企業と健康に関するデータを共有することも増えており、最も共有されているのがGoogle。そこにAmazon・Microsoft・Appleと続きます。


◆中国のインターネット事情
単体のインターネット市場として最も大きな国は中国ですが、中国のインターネットユーザー数は増加傾向にあるものの、やはり世界傾向と同じく成長率は鈍化しています。


一方で、セルラー方式のインターネットデータ使用は2017年から比べて2018年は189%増です。


特に短いムービーを使うプラットフォームの成長は目覚ましいことが示されていました。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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