Yahoo!の国内商標権を1785億円でZホールディングス傘下のヤフーが取得
2021年7月5日、ソフトバンクグループの持ち株会社・Zホールディングス傘下のヤフーが、アメリカの通信大手であるベライゾン・コミュニケーションズから日本でのYahoo!およびYahoo! JAPANに関連する商標権、技術ライセンスなどを取得する契約を締結したと発表しました。今回の契約でヤフーがベライゾン・コミュニケーションズに支払う金額は、16億1000万ドル(約1785億円)に上るとのことです。
「ヤフージャパン ライセンス契約」に係る基本契約締結のお知らせ - Zホールディングス株式会社
https://www.z-holdings.co.jp/pr/press-release/2021/0705
SoftBank pays $1.6 bln for Yahoo Japan rights | Reuters
https://www.reuters.com/technology/softbank-pays-16-bln-yahoo-japan-rights-2021-07-05/
Verizon sells Yahoo Japan licence to Z Holdings for $1.6 billion
https://www.mobileworldlive.com/featured-content/top-three/verizon-yahoo-japan-licence
Zホールディングス傘下のヤフーは日本有数のポータルサイトであるYahoo! JAPANを運営し、「ヤフオク!」「Yahoo!ショッピング」「Yahoo!ニュース」「Yahoo!検索」などのサービスを提供しているほか、ソフトバンクと合弁でPayPayを提供するなどの事業を行っています。
ところが、Yahoo!およびYahoo! JAPANの商標はヤフーが所有しているのではありません。ベライゾン・コミュニケーションズがYahoo!を買収した2017年以降、Yahoo!およびYahoo! JAPANの商標権や技術ライセンスは、ベライゾン・コミュニケーションの傘下企業・Oathが所有しています。そのため、ヤフーはOathと「ヤフージャパン ライセンス契約」を締結し、ロイヤルティを支払って商標権や技術を使用してきたとのこと。
ところが2021年、ベライゾン・コミュニケーションズが、Oathを傘下に持つメディア事業のベライゾン・メディア・グループを売却することを決定。これに伴い、ヤフーはOathと新たな契約を締結し、ロイヤルティなしで関連する商標や技術を利用可能になったと発表しました。
契約の概要は「Yahoo!およびYahoo! JAPANに関連する日本での商標権の取得」「従来の技術ライセンスの対象一式を永久に利用する権利と関連するサポートの取得」「ZHDグループ内での日本におけるブランド使用および技術の利用」といったものであり、これには「ヤフージャパン ライセンス契約」の終了が含まれます。Oathに支払う金額は1785億円とのことで、取得時期はベライゾン・メディアの売却が完了する2021年後半とみられています。
なお、「ヤフージャパン ライセンス契約」は終了するものの、ヤフーは引き続き事業や技術面でベライゾン・メディアとの協力関係を維持していくとプレスリリースには記されています。
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