4K解像度&リフレッシュレート144HzでPS5にも完全対応したAcerの28型ゲーミングモニター「Nitro XV282KKVbmiipruzx」レビュー
PlayStation 5やXbox Series Xでは、4K解像度で最大120fpsのフレームレートでゲームを遊ぶことができます。しかし、ゲーム機が4K・120fpsのゲームに対応していても、モニターがその出力に対応していなければ意味がありません。Acerが2021年7月2日(金)にリリースする28型ゲーミングモニター「Nitro XV282KKVbmiipruzx」は4K解像度に対応し、リフレッシュレートが144Hz、さらに可変フレームレート対応技術であるAMD FreeSyncテクノロジーを搭載。PlayStation 5にも完全対応しているとのことで、実際にNitro XV282KKVbmiipruzxをPlayStation 5につないで遊んでみました。
XV282KKVbmiipruzx | acer
https://acerjapan.com/monitor/nitro/xv2/XV282KKVbmiipruzx
Nitro XV282KKVbmiipruzxの箱はこんな感じ。
中にはモニター本体とスタンドアーム。
ACアダプターは入力が100-340V・2.34A(50Hz・60Hz)、出力が19.5V・9.23Aの180.0W。重さは実測で466gでした。
スタンドの土台とUSB Type-A-USB Type-Bケーブル、DisplayPortケーブル、HDMIケーブル、電源ケーブル、USB Type-C-USB Type-Cケーブル。スタンドの土台の直径は約26cmです。
スタンドアームをスタンドの土台に差し込み……
裏側からネジで固定します。
モニター本体裏にある差し込み口に、スタンドアームを差し込みます。バネ仕掛けのフックでカチッと音が鳴ると固定完了。
モニター本体をスタンドに取り付けるとこんな感じ。モニターのサイズはディスプレイが28インチです。重量はスタンド込みで約7.17kg。
モニター裏側はこんな感じ。
裏側の右下部分には設定操作用のボタンがあります。一番上のボタンが電源ボタン。
裏側左下にはUSB 3.2対応のUSB Type-Aポートが2つ。
スタンドを外した状態で裏側下部にあるポート部分を見たところ。左から電源端子、HDMI 2.1ポート2つ、DisplayPort 1.4ポート1つ、USB 3.2対応のUSB Type-Cポート1つ、USB Type-Bポート1つ、USB Type-Aポート2つ、3.5mmオーディオ出力端子が1つ。
Nitro XV282KKVbmiipruzxは出力スピーカー内蔵で、裏側にスピーカーグリルがありました。
スタンドアームの付け根には、モニターに接続するケーブルをまとめるためのフックがついていました。
ティルト角は上35度・下5度
高さ調節は最大130mmの範囲で調節可能。なお、最もモニターを高くした状態での全体の高さは約57.6cmです。高さの調節はスムーズ過ぎて、細かい調節はやや難しい印象。
ピポット機能は左右回り90度。縦型モニターとして運用することも可能です。
モニターの映りを確認するため、今回はPlayStation 5につないでみました。
ディスプレイは1ミリ秒(GTG)の応答速度を実現したIPS液晶。視野角は水平178度・垂直178度と広く、角度を変えても画面がしっかりと見えます。
なお、スタンド土台の裏面にすべり止め付きの回転円盤がついており、スイベル機能は360度と好きな方向に変えられますが、約7kgの重量がかかるので非常にすべりにくく、回転の調整はかなりやりづらく感じました。使うたびにモニターの角度を調整したい人の場合は、VESA規格に対応したモニターアームを取り付けた方が良さげ。
画面を表示した状態で、液晶ディスプレイに近寄って撮影したところが以下の2枚。ピクセルは非常に細かく、ドット抜けは見当たりませんでした。黒い部分もバックライトが透けている様子はほとんどありません。
フルHD(1080p)・120fpsでプレイ可能な「フォートナイト」のトップ画面を表示した状態で、デフォルトに登録されている画面モードを切り替えてみました。例えばアクションゲーム向けの「アクション」はこんな感じ
「スポーツ」はもっと画面が暗くなります。コントラストも弱いので、明るい場所だと画面がかなり見づらくなる印象。
画像表示に適した「グラフィック」は画面が明るく、色も少しはっきりする感じ。
省電力の設定となっている「ECO」は「スポーツ」に近い見た目で、全体的に暗め。
そして「HDR」は明らかに他の画面モードと比べて発色がキレイで画面も明るくなります。実際にプレイしているとHDRが一番明るさやコントラストがちょうどよくキレイなので、HDR対応のPlayStation 5をプレイするなら、この「HDR」モードで十分といえます。
モニターのメニューを開いたところ。画質調整は輝度・コントラスト・ブラックブーストを調整できるほか、ブルーライト低減、コントラスト比を高めるAcer独自の「ACM」、HDR、周囲の光量を検知してディスプレイの輝度を自動調整する「LightSense」、スーパーシャープネスなどのオン・オフを切り替えられます。なお、画面モードによっては調整できない部分もあるので注意が必要です。
カラーではガンマと色温度、RGBを調整可能。
ゲーミングでは反応速度表示やリフレッシュレート数表示、DisplayPort接続で改変フレームレートに対応するVESA規格の「Adaptive-Sync」のオン・オフ、照準点の表示なども行えます。
リフレッシュレート数を表示すると、こんな感じで画面右上にリフレッシュレート数が表示されます。
記事作成時点で、PlayStation 5で4K解像度・120fpsでプレイできるゲームは「コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォー」のみ。PlayStation 5に完全対応したというNitro XV282KKVbmiipruzxの実力を確かめるべく、コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォーを遊んでみました。
コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォーのキャンペーンモード冒頭では、夜の作戦が舞台になっており、暗い場所での戦闘が体験できます。バックライト透けがほとんどなく、黒がキレイに黒として発色されるので暗い場所がしっかり暗く表示されます。同時に夜空の黒さと地面の黒さにもしっかりと違いがあるので、遊びにくいということもありません。
リフレッシュレートはモニターでは「120Hz」と表示されています。実際にプレイしても明らかにヌルヌルとした動きでプレイでき、家庭用ゲーム機とは思えないほどのゲーミングを可能にするPlayStation 5の性能が、Nitro XV282KKVbmiipruzxによって引き出されています。
「フォートナイト」はビビッドな色合いが特徴的なゲームですが、色ムラもなくキレイに表示されています。
「デモンズソウル」を、ダイナミック4K画質で60fpsのプレイが可能な「ダイナミックモード」でプレイしてみました。
Nitro XV282KKVbmiipruzxのディスプレイは28型なので、手が届く範囲にモニターを置くのであれば十分な大きさ。炎のきらめきや壁に生えた植物など、細かい部分もしっかり見ることができます。
特に暗い下水の中で死んでしまった時、黒がしっかりと表現されているので、「YOU DIED」のメッセージがはっきりと浮かび上がるのが印象的でした。
「Devil May Cry 5 Special Edition」はハイフレームレートモードを有効にすることで120fpsでのゲームプレイが可能になります。
実際にプレイしてみましたが、映像にブラーもなく、問題なくプレイできました。応答速度1ミリ秒ということで、ラグによってプレイに支障があるような場面も全くありませんでした。
Nitro XV282KKVbmiipruzxは「可変フレームレートにも対応したリフレッシュレート144Hzの4Kモニター」ということで、PCゲームだけではなく、PlayStation 5やXbox Series Xなどのハイエンドな家庭用ゲーム機にも対応しているのが大きなポイント。28型という大きさで4K・120fps対応のゲームをプレイできるので、狭い部屋でも導入できます。また、入力端子が多く、USB Type-Cにも対応しているので、PCのモニターにしながら同時に家庭用ゲーム機をつなぎ、入力端子を切り替えて使い分けるという運用も可能。
唯一の欠点はスタンドの使い勝手で、自分で角度を逐一調整したい人には使いづらいものがあります。後ろの入力端子も、最も使用頻度が高いであろうHDMI 2.1ポートとDisplayPortポートが完全にスタンドアームに隠れてしまうので、抜き差しがかなり大変。ただし、一度セッティングしたらほとんど触らない、あるいは自分でモニターアームを用意するのであれば、この点を気にすることはないと言えます。
Nitro XV282KKVbmiipruzxは2021年7月2日(金)発売予定。価格は税込11万8000円です。
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