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Facebookが「投稿内容がポリシーに違反していても削除しない」という政治家への特別措置をやめる可能性


Facebookが政治家の投稿するコンテンツに対して、コンテンツポリシーに違反した内容であっても削除しない特別措置をやめる予定だと、IT系ニュースサイトのThe Vergeが報じました。Facebookの決定は、トランプ前大統領のアカウント無期限停止処分から第三者機関からの勧告を受けて行われたとのことです。

Facebook to end special treatment for politicians after Trump ban - The Verge
https://www.theverge.com/2021/6/3/22474738/facebook-ending-political-figure-exemption-moderation-policy

Facebook will end special treatment for politicians after Trump ban - report | Facebook | The Guardian
https://www.theguardian.com/technology/2021/jun/03/facebook-content-moderation-trump-ban


Facebookでは通常、コンテンツポリシーに違反した内容の投稿は削除の対象となります。しかし、政治家や選挙候補者の「報道価値がある」発言については、ラベル付けなどは行われるものの、特別措置としてポリシー違反であっても処分の対象外となっていました。

政治家に対する特別措置については、2020年6月にマーク・ザッカーバーグCEOがFacebook上で「多くの場合において政治家の演説を見られることは公益になり、ニュースメディアが政治家の発言を報道するのと同様に、人々はFacebook上でも一般的に政治家の発言を自分で見ることができるべきだと考えています」と述べています。ただしザッカーバーグCEOは、暴力を扇動したり投票を抑制したりするコンテンツについては報道価値による免除をしないと明言しました。


またザッカーバーグCEOは、Twitterがトランプ大統領のツイートに「事実かどうかを確認してください」とラベル付けしたことを受けて、「SNSを運営する民間企業が真実の決定者になるべきではない」という考えを明らかにしています。

Twitterは政治的発言のファクトチェックを行うべきでないという考えをFacebookのCEOが表明 - GIGAZINE

by Anthony Quintano

そんな中、2021年1月に連邦議会議事堂乱入事件で支持者を煽ったドナルド・トランプ前大統領が、Facebookからアカウントの無期限停止処分を受けました。この措置について、SNSの異議申し立てやコミュニティポリシーの改定などを審査・勧告する第三者機関であるFacebook監督委員会は2021年5月に「トランプ前大統領のアカウント無期限停止を支持する」という声明を発表しました。

トランプ前大統領のアカウント無期限停止についてFacebookの独立監査機関が支持を表明 - GIGAZINE


この声明の中でFacebook監督委員会は「委員会は、政治的指導者と影響力のある他の利用者との間に明確な区別を設けることは必ずしも有益ではないと考える」「すべての利用者に同じ規則を適用すべき」と提言し、2021年6月5日までに回答するように求めました

The Vergeによれば、Facebookは政治家への特別措置の廃止を6月4日(金)までに発表するとのこと。また、コンテンツポリシーに違反したアカウントを処分するまでの流れやシステムについても同時に明らかにされるそうです。

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in ネットサービス, Posted by log1i_yk

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