約束の通信速度が出なかった&提供したサービスより高価な料金を請求したとしてISPが訴えられる
インターネットサービスプロバイダ(ISP)・Frontier Communicationsが、宣伝していた通信速度を消費者に対して提供しなかった上に、提供したサービスよりも高速で高価なサービスの料金を請求していたとして、アメリカの連邦取引委員会(FTC)と6つの州の法執行機関に訴えを起こされました。
FTC Sues Frontier Communications for Misrepresenting Internet Speeds | Federal Trade Commission
https://www.ftc.gov/news-events/press-releases/2021/05/ftc-sues-frontier-communications-misrepresenting-internet-speeds
FTC, six states sue Frontier Communications over internet speed 'misrepresentations' | TheHill
https://thehill.com/policy/technology/554402-ftc-six-states-sue-frontier-communications-over-internet-speed
Frontier Communicationsは25の州の農村部に住む約130万人のユーザーに対して、デジタル加入者線(DSL)サービスを提供しています。
当局には2015年1月以降、「約束された速度のサービスが提供されていない」との苦情が多数寄せられており、ウェストバージニア州・ニューヨーク州・ネバダ州・ワシントン州・ミネソタ州の5州の司法長官により訴訟が起こされました。ただし、このときFrontier Communicationsは不正行為は否定し、和解に至りました。
しかし、和解があったにもかかわらずFrontier Communicationsは状況を是正せず、消費者に被害を与え続けているというのが、今回、新たな提訴に至った理由だとのこと。
訴えに加わったのはアリゾナ州、インディアナ州、ミシガン州、ノースカロライナ州、ウィスコンシン州の司法長官、およびカリフォルニア州ロサンゼルス郡とリバーサイド郡の地方検事局。
提訴に対して、Frontier Communicationsは「原告の訴状には根拠のない主張が含まれている。顧客に対する金銭的損害を誇張し、重要な事実を無視している」と反論。自社がサービス提供対象としている土地を「地形が悪く、人口もまばらな、アメリカの中でもサービスを提供するのが最も難しい農村部」と表現しました。
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