乗り物

スエズ運河で立ち往生しているコンテナ船の状況をリアルタイムで把握可能なサイト「Is that ship still stuck?」が登場

by NOAA's National Ocean Service

2021年3月23日にエジプトのスエズ運河でコンテナ船が座礁する事故が発生し、多数の船舶の往来が遮断されて海運や物流に多大な影響が生じる事態に発展しています。この事故を受けて急きょ作成されたサイト「Is that ship still stuck?」にアクセスすると、コンテナ船の位置や移動の状況をリアルタイムで知ることができます。

Is the ship still stuck?
https://istheshipstillstuck.com/

3月23日に、日本企業が保有し台湾の海上輸送会社が運航するコンテナ船「エバー・ギブン」が座礁した事故の経緯については、以下の記事を読むとよく分かります。

スエズ運河でのコンテナ船事故の一部始終について専門家が解説 - GIGAZINE


そんな事故の様子をリアルタイムで知ることが可能な「Is the ship still stuck?」にアクセスするとこんな感じ。サイト名でもある「Is that ship still stuck?(船はまだ立ち往生中ですか?)」という問いに対する、記事作成時点での回答は「イエス」で、船が座礁している状況の継続時間は「2日と16時間38分」でした。


サイトの中央には、船舶のリアルタイムな位置情報を公開しているネットサービス・VesselFinderによる、座礁船「エバー・ギブン」の状況が掲載されています。


記事作成時点での「エバー・ギブン」の速度は「0ノット」で微動だにしていませんでした。


また、VesselFinderで「エバー・ギブン」以外の船も含めたマップを見ると、「エバー・ギブン」の周囲にほかの船舶のけん引などを行う船であるタグボートなどが複数集まっていることから、懸命な離礁作業が続けられていることがうかがえます。


「Is that ship still stuck?」を作成したのは、非営利団体向けのソフトウェア開発を手がけるTime to Spareの共同創設者であるトム・ニール氏です。ニール氏はTwitterに「休暇の予定でしたが、ちょっとしたサイトを作ったのでご紹介します」と投稿しました。


共同通信社の報道によると、運河の航行が停止したことによる損害額は、単純計算で毎時436億円に達するとのこと。「エバー・ギブン」を運用している台湾の長栄海運(エバーグリーン・マリン)は「座礁に伴う賠償責任は船主が負う」との立場を示していますが、「貨物に関する損害賠償請求であるカーゴクレームは免責される」と、日本海事新聞は指摘しています。

【スエズ座礁事故】船主責任、貨物損害 免責に。サルベージ費用は負担か|日本海事新聞 電子版
https://www.jmd.co.jp/article.php?no=266085

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in 乗り物, Posted by log1l_ks

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