幅広い周波数帯やNFC・Bluetooth・赤外線にも対応した遠隔操作デバイス「Flipper Zero」
多くの周波数帯に対応した無線送受信モジュールを搭載し、NFC・Bluetooth・赤外線通信といった規格にも対応。さらにGPIOも搭載し、さまざまなハードウェアを操作できるオープンソースデバイス「Flipper Zero」が登場しています。
Flipper Zero — Multi-tool Device for Hackers. Lite version based on STM32
https://flipperzero.one/
以下のムービーでは、Flipper Zeroで一体どんなことができるかが紹介されています。
Flipper Zero — ハッキング用たまごっち - YouTube
Flipper Zeroはディスプレイ部分にイルカのようなキャラクターが表示されており、まるでたまごっちのような機器に見えます。
しかし、Flipper Zeroは見た目に反してさまざまなことが可能なマルチツールとのこと。
Flipper Zeroには、315MHz、433MHz、868MHzといった周波数に対応する無線送受信チップ「TI CC1101」が搭載されています。
加えて、Flipper Zeroには無線機器の信号を分析・保存するスキャナーも搭載されています。
そのため、ゲートの開閉や……
ガレージの開閉……
無線式のスイッチなど、さまざまな機器を無線操作することが可能です。
Flipper ZeroはRFIDやiButtonタグを読み取ることも可能。
読み込んだ情報は本体に接続したmicroSDカードに保存できます。
そのため、1台でさまざまな電子ロックを解除できます。
Flipper Zeroには赤外線モジュールも搭載されており……
テレビのリモコンとしても機能します。
また、Flipper Zeroには主要な家電メーカーのリモコン情報が保存されているため……
複雑な設定を行わなくとも、さまざまな家電を制御できます。
Flipper ZeroにはGPIOも搭載されており……
無線接続だけでなく、有線接続による操作も可能です。
GPIOを用いたモジュール拡張にも対応。
さらに、Flipper ZeroはUniversal 2nd Factor(U2F)にも対応しているので、U2F規格に対応したGoogleやTwitterなどのサービスで多要素認証を行うことができます。
また、Flipper ZeroはArduino互換ハードウェアなので、自由にファームウェアを書き換えることも可能。
そして、Flipper Zeroの大きな特徴は、たまごっちのようにキャラクターを育成できること。
Flipper Zeroを使えば使うほど、キャラクターは成長していきます。
逆に、長期間放置すると怒ってしまうとのこと。
Flipper Zeroの詳しい仕様はこんな感じ。
アプリケーションプロセッサー | ARM Cortex-M4 32-bit 64 MHz |
ネットワークプロセッサー | ARM Cortex-M0+ 32 MHz |
ディスプレイ | 1.4インチモノクロ液晶(解像度:128×64ピクセル) |
バッテリー | LiPoバッテリー(2000mA) 連続駆動可能期間:約7日 |
Sub-1 GHzモジュール | チップ:TI CC1101 周波数帯:300~348MHz、387~464MHz、779~928MHz |
NFC | チップ:ST25R3916 周波数:13.56MHz |
GPIO | CMOSレベル:3.3 入力電力:最大5V |
Bluetooth | Bluetooth5.0(Bluetooth Low Energy) |
ストレージ | 最大64GBまでのmicroSDHCカードを搭載可能 |
USB | USB2.0(USB Type-C) |
寸法 | 100mm×40mm×25mm |
重量 | 102g |
Flipper Zeroは、2021年秋に登場予定。販売価格は169ドル(約1万8000円)になる予定で、記事作成時点では、、予約する権利を10ドルで購入できます。また、公式GitHubリポジトリで設計図やソースコードを公開する予定とのことです。
なお、日本への発送の可否は不明ですが、日本語のムービーを作成していることから、日本での販売も期待できそうです。
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