Googleとフォードが業務提携を発表、2023年以降のフォード車にAndroidが搭載される見通し
大手自動車メーカーのフォードがGoogleと6年間の業務提携を行い、2023年以降にフォードが生産する数百万台の自動車にAndroidを搭載することを発表しました。
Here’s Why We’re Co-Creating Our Future with Google | by Ford Motor Company | Feb, 2021 | Medium
https://medium.com/@ford/heres-why-we-re-co-creating-our-future-with-google-d6bd49bf497b
Ford and Google sign six-year deal for Android, in-car apps, cloud
https://www.cnbc.com/2021/02/01/ford-and-google-sign-six-year-deal-for-android-in-car-apps-cloud.html
今回発表された業務提携によって、フォードが2023年から生産する自動車に、「Android」「Google アシスタント」「Google マップ」といったGoogleの開発するシステムが搭載される見込みです。また、テスラが行っているような無線経由でのファームウェアアップデートにも対応することが期待されています。
ブレーキ性能不足が指摘されていたテスラ・モデル3、ファームのアップデートで性能を改善して「オススメ」をもらうことに成功 - GIGAZINE
アメリカのニュース会社CNBCは、「フォードを含む多くの自動車メーカーは多額の資金をシステム開発に費やしていますが、消費者はGoogleが開発する『Android Auto』や、Appleが開発する『CarPlay』といった使い慣れたスマートフォンと同様のインターフェイスを提供してくれるシステムを好んで使います」と述べ、自動車メーカーがシステム開発に無駄な資金を費やしていると指摘しています。
また、フォードのジム・ファーリーCEOはCNBCのインタビューに対して、「フォードはナビゲーションシステムや、車載エンターテインメント体験の開発に毎年何億ドルものお金を費やしてきました。しかし、フォードが開発したシステムは一般的なスマートフォンにも劣るようなシステムでした。今回のGoogleとの業務提携には数億ドルの価値があります」と語っています。
2019年には、自動車メーカーのゼネラルモーターズが、Googleの音声アシスタントを自動車に統合する契約を結んでいます。しかし、今回のフォードとGoogleの業務提携はさらに踏み込んだものであるとのこと。フォードとGoogle両社の従業員が「チームアップシフト」と呼ばれるグループに参加し、フォードの業務効率の向上や、顧客への対応の迅速化に取り組む予定です。
Google検索の収益は2020年第2四半期に10%減小しており、検索サービス以外の事業での成長が求められています。今回のフォードとの業務提携は、Googleのクラウドコンピューティングビジネスを拡大する大きな足がかりになるとCNBCは指摘しています。
なお、ファーリー氏は「いくつかの企業を検討しましたが、最終的にGoogleと提携を結ぶことにしました。私たちは、Googleのクラウドサービスを気に入っています」と語っています。
・関連記事
わずか11万円で自動車を「完全自動運転車」に改造できる手作りキット「comma two devkit」発売 - GIGAZINE
Appleが自動車に関する特許を複数取得、自動運転車の独自開発はなおも進行中か - GIGAZINE
14歳の少女が車の死角をなくして交通事故を減らすシステムを開発、「シンプルだがエレガント」との評価 - GIGAZINE
電気自動車のバッテリーをワイヤレス&リモートで管理できる新システムをゼネラルモーターズが発表 - GIGAZINE
テスラの車にはネット経由で一斉にリモート操作できる脆弱性があった - GIGAZINE
Appleが独自の自動運転車開発に向けて電気自動車メーカーを買収しようとしていたことが判明 - GIGAZINE
・関連コンテンツ