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日本でもApple Watchの心電図アプリがついに使用可能に


アメリカなどの一部の地域では2年以上前から提供されてきた「心電図(ECG)アプリケーション」ですが、日本でもついに使用可能になることがアナウンスされました。対応端末は2018年に登場したApple Watch Series 4、2019年モデルのApple Watch Series 5、そして2020年の最新モデルApple Watch Series 6の3つで、watchOS 7.3にアップデートすることで使用可能となります。

Apple Watchに心電図アプリケーションと不規則な心拍の通知機能が登場 - Apple (日本)
https://www.apple.com/jp/newsroom/2021/01/ecg-app-and-irregular-rhythm-notification-coming-to-apple-watch/

iOS 14.4とwatchOS 7.3のリリースにより、日本でもApple Watch Series 4/5/6で「心電図アプリケーション」が利用可能となります。また、Apple Watch Series 3以降の端末では「不規則な心拍の通知機能」も利用可能となります。


これらの機能は不整脈に最も多い心房細動(AFib)の兆候を検知する役に立つもの。なお、心房細動についてAppleは「治療をせずに放置すると、世界で2番目に多い死因である脳卒中につながるおそれがあります」と説明しています。

なお、「心電図アプリケーション」および「不規則な心拍の通知機能」がユーザーの命の危機を救った事例はこれまでに何度も報じられてきました。

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by Alvaro Reyes

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「心電図アプリケーション」はApple Watch Series 4/5/6の裏蓋にあるクリスタルとDigital Crownに組み込まれている電極を用いて、第I誘導心電図に類似した心電図を記録することを可能にするというアプリ。


心電図アプリケーションを開いてDigital Crownに指を当てればいつでも心電図を記録できます。ユーザーがDigital Crownに触れると回路が機能し、心臓を通る電気信号が記録されるとのこと。記録にかかる時間は30秒で、心拍リズムは心房細動、洞調律、低心拍数、高心拍数、判定不能のいずれかに分類されます。また、アプリケーションを通した記録のうち、分類・注意が必要な症状については、iPhoneのヘルスケアアプリケーションに安全に保存されます。また、結果のPDFを医師と共有することも可能です。


「不規則な心拍の通知機能」はバックグラウンドでユーザーの心拍リズムを時折チェックし、心房細動の兆候がある不規則な心拍リズムを検知した際に、ユーザーに通知するという機能。最低65分以上の時間をかけ、5回の心拍リズムのチェックを行います。

通知の事例は以下の通り。


東京都医師会の尾﨑治夫会長は「ようやく日本でも心電図アプリケーションおよび不規則な心拍の通知機能が使えるようになることを大変嬉しく思っております。今後日本で、Apple Watchのこれらの機能が心房細動を早期に発見し、医師との対話、そして治療に結び付けられるような役割を果たしていくことを期待しています」というコメントを寄せています。

なお、「心電図アプリケーション」および「不規則な心拍の通知機能」は日本の管理医療機器(家庭用心電計プログラム)および管理医療機器(家庭用心拍数モニタプログラム)として厚生労働大臣から承認を受けているとのことです。

心電図の記録を心房細動(AFib)と洞調律に正確に分類する心電図アプリケーションの機能については、約600人が参加した臨床試験で検証が行われています。検証では医師による標準基準となる12誘導心電図によるリズム分類と、心電図アプリケーションが同時に記録したリズム分類が比較されました。この検証において、Apple Watchの心電図アプリケーションは、分類可能な記録のうち心房細動の分類で98.3%の感度を、洞調律の分類では99.6%の特異度を示しました。なお、この研究では心電図アプリケーションによる分類可能な記録は全体の87.8%だったそうです。

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in ソフトウェア,   ハードウェア, Posted by logu_ii

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