第12世代CPU「Alder Lake」シリーズやゲーミングノートPC向け「Tiger Lake H」シリーズなどIntelのCES 2021発表内容まとめ
新型コロナウイルス流行の影響で、史上初めての完全オンライン開催となった世界最大のIT家電見本市「CES 2021」で、チップメーカーのIntelが2021年中に投入予定の第11世代プロセッサについていくつかの発表を行いました。さらに、次世代プロセッサ「Alder Lake」シリーズについてもチラ見せが行われました。
CES 2021: Intel Starts Production of 10nm Xeon Scalable Processors | Intel Newsroom
https://newsroom.intel.com/articles/ces-2021-intel-starts-production-10nm-xeon-scalable-processors/
CES 2021: Intel Announces Four New Processor Families | Intel Newsroom
https://newsroom.intel.com/news-releases/ces-2021-intel-announces-four-new-processor-families/
◆1:Ice Lake Xeonの生産開始
Ice Lakeマイクロアーキテクチャを採用したデータセンター向けCPUのIntel Xeonシリーズがすでに生産を開始しており、2021年第1四半期(1月~3月)には市場に登場するとのこと。
◆2:ビジネス向けにvPro対応の第11世代Intel Core i5/i7が登場
Intelのビジネス向けプラットフォーム「vPro」に対応したモバイルノートPC向け第11世代Coreが発表されました。
Tiger Lakeマイクロアーキテクチャを採用したノートPC向けCoreプロセッサは2020年8月に発表されましたが、今回発表されたのはそのビジネス特化型。特にライバル企業であるAMDのCPUよりもセキュリティ性能が高いと、発表の中でアピールされました。
また、ビジネスに特化したことで、Office 365やビデオ会議、映像編集が高速化するとIntelは述べています。
このvPro対応のTiger Lake CoreプロセッサとIntel Iris Xeグラフィックスを統合したIntel Evoプラットフォームも登場予定。
さらに教育市場向けのNシリーズとして、10nmプロセス採用で前世代よりもパフォーマンスが35%向上したIntel Pentium SilverとCeleronも発表されました。開発コードネームは「Jasper Lake」で、Wi-Fi 6やノイズキャンセリングにも対応するとのこと。
Jasper Lakeのモデルとスペック一覧は以下の通り。
コア/スレッド | 基本周波数 | ターボ周波数 | GPU最大周波数 | GPUコア数 | TDP | |
Pentium N6005 | 4/4 | 2.0GHz | 3.3GHz | 900MHz | 32 | 10W |
Celeron N5105 | 4/4 | 2.0GHz | 2.9GHz | 800MHz | 24 | 10W |
Celeron N4505 | 4/4 | 2.0GHz | 2.9GHz | 750Mhz | 16 | 10W |
Pentium N600 | 4/4 | 1.1GHz | 3.3GHz | 850MHz | 32 | 6W |
Celeron N5100 | 4/4 | 1.1GHz | 2.8GHz | 800MHz | 24 | 6W |
Celeron N4500 | 2/2 | 1.1GHz | 2.8GHz | 750MHz | 16 | 6W |
◆3:第11世代Intel Core「Rocket Lake-S」シリーズ
Rocket Lake-Sシリーズが2021年第1四半期に登場する予定であることがあらためてアピールされました。Rocket Lake-Sシリーズの登場自体は2020年10月に発表されています。
Intelが第11世代デスクトップ向けCPU「Rocket Lake」を2021年第1四半期にリリースすると発表 - GIGAZINE
新しいコアアーキテクチャ、エンジンとゲーム最適化、PCIe 4.0×20レーン、AI向けの機能で深層学習を高速化する「Intel Deep Learning Boost」対応などがアピールされましたが、2020年10月と比べて新しい情報はありませんでした。
◆4:ノートPC向け第11世代 Intel Core「Tiger Lake H」シリーズの登場
4Kゲーミングも視野にいれたゲーミングノートPC向けの第11世代Intel Core「Tiger Lake H」シリーズが発表されました。Tiger Lake H5シリーズは10nmプロセスを採用しており、最大4コアでPCIe 4.0にも対応します。
Tiger Lake Hシリーズは、TDP(熱設計電力)35Wの「Tiger Lake H35」シリーズとして、「Core i7-11375H」「Core i7-11370H」「Core i7-11300H」の3モデルが発表されました。なお、詳細は明らかにされなかったものの、TDP45Wとなる「Tiger Lake H45」シリーズも開発中であることが明らかにされました。
なお、技術系ニュースメディアのAnand Techによると、Tiger Lake H35シリーズのスペックは以下の通り。
Tiger Lake H35 | コア/スレッド | 基本周波数(28W) | 基本周波数(35W) | ブースト周波数(1コア) | ブースト周波数(2コア) | ブースト周波数(4コア) | L3キャッシュ |
Core i7-11375H | 4/8 | 3.0GHz | 3.3GHz | 5.0GHz | 4.8GHz | 4.3GHz | 12MB |
Core i7-11370H | 4/8 | 3.0GHz | 3.3GHz | 4.8GHz | 4.8GHz | 4.3GHz | 12MB |
Core i7-11300H | 4/8 | 2.6GHz | 3.1GHz | 4.4GHz | 4.4GHz | 4.0GHz | 12MB |
◆5:第12世代「Alder Laker」シリーズをチラ見せ
Intelは、2021年後半に登場予定の第12世代CPU「Alder Lake」の情報をわずかに公開しました。Alder Lakeは製造プロセスに10nm SuperFinを採用し、従来よりもパフォーマンスと電力効率が高いコアアーキテクチャとなっているとのこと。
発表内ではAlder Lake CPUを搭載していると思われるタワー型PCとその画面が映し出されました。
なお、IntelのCES 2021における発表は以下ですべて見ることができます。
CES 2021: Intel News Conference – Gregory Bryant: Do More with the Power of Computing - YouTube
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in ハードウェア, 動画, Posted by log1i_yk
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