ソフトウェア

「Firefox 84」正式版リリース、Apple Silicon搭載デバイスでの動作速度が2倍以上に


ウェブブラウザ「Firefox 84」の正式版が公開されました。Apple Silicon CPU搭載デバイスのためにネイティブコンパイル版が用意されており、動作速度が大幅に向上しています。

Firefox 84.0, See All New Features, Updates and Fixes
https://www.mozilla.org/en-US/firefox/84.0/releasenotes/

◆Apple Siliconに正式対応
バージョン83時点ではRosetta2のエミュレーション機能を利用していましたが、バージョン84からはApple Silicon CPU用にネイティブコンパイルされています。これによって、Firefoxの起動速度が2.5倍になり、ウェブアプリの応答性も2倍になっているとのこと。なお、ネイティブコンパイルされたFirefoxを利用するにはバージョン84以上にアップデート後、一度手動でFirefoxを再起動する必要があります。

利用中のFirefoxがApple Siliconバージョンかどうかを確かめるにはアドレスバーに「about:support」と入力すれば良いとのこと。「Rosetta Translated」の項目が「false」になっていればApple Silicon用のFirefoxです。


◆Flashのサポートがまもなく終了
Firefox 84はAdobe Flashをサポートする最後のバージョンになるとのこと。

◆WebRenderの有効範囲が拡大
描画を高速化するWebRenderが、Windows 7&8搭載のノートPCやMacOS Big Sur搭載のデバイスなどで有効化されました。詳しい対応状況は公式Wikiで確認可能です。

◆Linuxで共有メモリの扱いを改善
パフォーマンスが向上しているほか、Dockerとの相性も良くなっているとのこと。

◆開発者向けの変更点
・ネットワークパネルのバグ報告が簡単に
ネットワークパネルがクラッシュした時にデバッグ情報が表示されるようになったほか、バグレポート用のリンクも表示されるようになっています。


・アクセシビリティパネルでフォーカスが移動する順番を確認可能に
「タブ移動順序を表示」にチェックを入れるとTabキーを押したときにフォーカスが移動する順番がページ上に表示されます。


・疑似クラスの「:not()」が複数の引数を取れるように
複数のnotを組み合わせる場合の記述が簡単になりました。

・localhostから読み込まれたコンテンツは安全なものだとみなされるように
・パフォーマンス測定ツールのアップデート
PerformancePaintTiming」が実装され、ウェブページを表示する際の「描画」に関するタイミング情報を取得できるようになりました。

・アプリケーションキャッシュのサポートが終了
アプリケーションキャッシュはウェブアプリをオフラインで実行するための仕組みでしたが、後継としてサービスワーカーが登場したため非推奨の機能となっていました。この機能はFirefox 84で削除されたほか、Chromiumでも2021年4月リリース予定のバージョン90で削除される見込みです。

また、Firefox 84には数多くのセキュリティフィックスも含まれています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
「Firefox 83」正式版リリース、Apple Siliconに対応&HTTPSモードを搭載 - GIGAZINE

Firefoxがウェブの未来のために戦う理由とは? - GIGAZINE

「ウェブブラウザの閲覧履歴からユーザーを特定可能」とMozillaの研究者が発表 - GIGAZINE

Mozilla独自のVPNサービス「Firefox Private Network」が「Mozilla VPN」として間もなく正式リリース - GIGAZINE

Mozillaが新型コロナの影響を受けて250人の人員整理を決定 - GIGAZINE

in ソフトウェア, Posted by log1d_ts

You can read the machine translated English article Official release of 'Firefox 84', more t….