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Amazonは自社ブランド「Amazonベーシック」製品を「火災の危険性あり」と散々警告されているにもかかわらず販売し続けている


Amazonが自社ブランドとして販売している「Amazonベーシック」の製品には、ユーザーレビューで「火災の危険性あり」という警告を多数受けているものが存在します。しかし、これらの製品をAmazonは放置し、そのまま販売を続けているとCNNなどの海外メディアが報じました。

Dozens of Amazon's own products have been reported as dangerous -- melting, exploding or even bursting into flames. Many are still on the market - CNN
https://edition.cnn.com/2020/09/10/business/amazonbasics-electronics-fire-safety-invs/


AmazonBasics products are going up in flames, but not enough for Amazon to stop selling them - The Verge
https://www.theverge.com/2020/9/10/21431085/amazon-basics-amazonbasics-dangerous-flammable-products

AmazonBasics products exploding, starting fires: report | TheHill
https://thehill.com/policy/technology/515882-amazonbasics-products-exploding-staring-fires-report

CNNによる広範な調査により、「火災の危険性がある」にもかかわらず販売され続けているAmazonベーシック製品の存在が明らかになっています。


CNNによると、「火災の危険性がある」Amazonベーシック製品のひとつはスマートフォンの充電などに使用するUSBケーブル。あるレビュアーは、USBケーブルが燃えて椅子に引火したため、病院に行く羽目になったと記しています。また、別のレビュアーは赤ん坊が寝ている部屋の隣で、充電器が1つだけ挿された状態のAmazonベーシックのサージプロテクターが引火したと報告。

Amazonベーシックの製品が爆発、引火、発煙、溶解といった事態を引き起こすことは、これまで長らく指摘されてきました。CNNによると、2016年以降で少なくとも70種類の製品に対して、1500件以上のレビューで「危険」や「火災」といった単語を含むレビューが投稿されています。

「火災の危険性あり」と指摘するレビューが3つ以上寄せられている製品のうち、約30種類は記事作成時点でもAmazon.com上で販売されています。海外メディアのThe Vergeは、「CNNがレポートを掲載したのち、少なくとも4つの製品が販売中止となった」と記しました。


多くのAmazonベーシック製品で火災の危険性が指摘されているにもかかわらず、Amazonが同ブランド製品のリコールを行ったのはこれまでたったの2回のみです。なお、米国消費者製品安全委員会(CPSC)はCNNの報道と同様にAmazonベーシック製品に対する懸念を示していますが、同ブランド製品に対する報告は過去8年間で10件程度しか受け取っていないとも述べています。

これに対してAmazonは自社ブログ上で「Amazonベーシック製品の安全性を確保するための方法」について共有しています。

Ensuring the safety of AmazonBasics products for our customers
https://www.aboutamazon.com/news/retail/ensuring-the-safety-of-amazonbasics-products-for-our-customers


Amazonは「Amazonは常に顧客に焦点を当てており、顧客の信頼を得るために日々努力しています。Amazonベーシック製品が安全かつ高品質であることを顧客が期待していることを承知しており、我々の目標はその期待を超えることです」と記し、同社で行っている製品の安全性検証プロセスの一部を紹介しています。

まず、AmazonではAmazonベーシック製品が実際に生産される前に、予防的な安全対策を行っているとのこと。Amazonは製品化の前に業界の技術基準および製品またはカテゴリのコンプライアンスと安全要件を徹底的に調査し、独自の安全基準を策定。そして、この基準を満たすサプライチェーンに対し、工場での品質管理システムや品質管理評価などの審査を行い、提携後も工場の監査などを続けるそうです。さらに、製造プロセスにおける欠陥率や材料管理などを記した品質管理文書の提出を工場側に求めることで、製品が業界標準に準拠したものになっているかをチェックする仕組みを作っています。Amazonによると、180もの異なる安全性・規制準拠・品質テストが行われており、これとは別に最大250もの化学分析や可燃性の検証なども行うそうです。

さらに、製品が販売されるようになってからも、サードパーティの研究所での追加テストなどを行い、製品がAmazonの定める安全性や品質に関する基準やコンプライアンスを満たしているかの監査を続けているとのこと。加えて、Amazonは「顧客のレビューや安全に関するフィードバックを積極的に監視し、必要な措置を講じています。この必要な措置には販売店舗からの製品の除外や設計の調整、製品の使用停止を顧客に通知するなどが含まれます」と記しています。

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in ネットサービス,   ハードウェア,   Posted by logu_ii

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