ハードウェア

約2万円で自作できてSteamVRにも完全対応のオープンソースVRヘッドセット「Relativty」


SteamVRなどのプラットフォームにも対応可能なVRデバイスを自作できるオープンソースのプロジェクトが「Relativty」です。本来であれば5万円~10万円という価格帯のVRヘッドセットを、およそ200ドル(約2万1000円)という低予算で作ることができるとのことです。

Relativty an Open-source VR headset for $200
https://www.relativty.com/

Relativtyを開発するMax Coutteさんは、自身が15歳の時にVRヘッドセットを買い求めたものの、金銭的に余裕がなく諦めざるを得ないという経験をしたとのこと。また、アニメ「ソードアート・オンライン」を見て、自分たちでVRゲームを作りたいと考えたCoutteさんは、自作VRヘッドセットの開発を始めたそうです。

以下の画像は、実際に作ったVRヘッドセットをゴーグル部分から撮影したところ。RelativtyはVRゲームプラットフォームであるSteamVRに完全対応しているとのこと。また、既製のVRデバイスのサポートを追加できるそうです。


前面の蓋を外したところが以下。フレーム部分は3Dプリンターで出力されています。VR空間を体験する上で移動可能な現実のプレイエリアを検出するルームスケーリングAIは任意のカメラで動作可能。認識精度と動きの自由度はVR専用のセンサーには負けるものの、カメラによるビデオ入力で体の動きをトラッキングすることもできるそうです。


マザーボードは独自設計で、Arduino Dueにも採用されたAtmel SAM3X8E(ARM Cortex-M3 CPUコア)を搭載したマイコンボード。慣性計測装置(IMU)にはMPU-6050を採用しており、プリント基板にこれらをはんだ付けする必要があるとのこと。


また、Relativtyのファームウェアは、ArduinoCore-Samに基づいているので、独自のマザーボードだけではなく、Atmel SAM3X8Eを搭載したArduino Dueをはじめ、ArduinoCoreをサポートするプロセッサを搭載したボードと互換性があります。


Relativtyのヘッドセットは2K・120fpsのデュアルディスプレイを使用可能。オープンソースプロジェクトなのでソースコードを改変すれば、コンピューターが処理できる限りではどんなディスプレイでも対応できるとのこと。


なお、Relativtyは完全にオープンソースで開発が進められており、GitHubにソースコードが公開されています。

GitHub - relativty/Relativty: An open source VR headset with SteamVR supports for $200
https://github.com/thelostgarden

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in ハードウェア, Posted by log1i_yk

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