OpenAIが超高精度な言語モデル「GPT-3」用いたAIモデルをAPIとして利用可能に、Wikipediaの内容を「質問」で検索するデモムービーも
非常に精度の高い文章を生成できるため「あまりにも危険過ぎる」と危惧されていた言語モデル「GPT-2」の開発元である「OpenAI」が、次世代文章生成言語モデルの「GPT-3」を用いたAIモデルが利用可能になるAPIを発表しました。これにより、OpenAIのAIモデルを製品に組み込んだり、AIモデルを駆使した新しいアプリケーションを開発したりすることが可能になります。
OpenAI API
https://openai.com/blog/openai-api/
OpenAI to sell its headline-grabbing text generator as an API
https://thenextweb.com/neural/2020/06/11/openai-to-sell-its-headline-grabbing-text-generator-as-an-api/
OpenAIがリリース予定のAPIは、任意の文章を特定のパターンとともに与えることで、補完された文章を得られるというもの。GPT-3ファミリーの重みが利用されており、誰でも簡単に使えるように設計されているとのこと。APIを利用してExcelを操作するデモムービーが公開されています。
トピックを入力してAPIを実行すると……
入力したトピックにあったヘッダーが自動で補完されました。
テーブルの内容も自動で補完することができています。
Wikipediaで使用するブラウザ拡張機能のデモムービーが以下。
Wikipediaの「パン」のページを開いて「パンはなぜふわふわなの?」とAPIを実装した拡張機能に入力すると…
ページ内を検索し、質問に対する答えにあたる箇所が抽出されました。
「ディスクの容量はどれくらい?」という質問を通して、ディスクの空き領域を表示する「df」コマンドを実行しているデモまであります。
今回OpenAIがリリースを決めたAPIは、十分な研究開発資金を確保するため、商品として販売される予定。また、AIをオープンソースにするのではなくAPIでリリースする理由については「研究資金を確保するため」「大規模なAI基盤を小規模な組織にも提供するため」「技術の誤用への対応を容易にするため」とOpenAIはコメント。言語モデルのGPT-3がバイアスを持っていることはOpenAIも認めており、ユーザーと協力して研究を進めていくと語られています。
なお、OpenAIのAPIは記事作成時点ではベータ段階であり、無料で利用することが可能。下記ウェブサイトから申請を行うことで利用することができます。
OpenAI API Waitlist
https://forms.office.com/Pages/ResponsePage.aspx?id=VsqMpNrmTkioFJyEllK8sx3ELsv0PEhHphhNz30FttVUNkYwTlNPMVI1V0lXNjExMlExUlc4SE5YSS4u
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