黒人男性の暴行死に対する大規模抗議活動の中で警察無線を聞けるアプリが大人気に
ミネソタ州ミネアポリスで黒人男性ジョージ・フロイドさんが白人の警察官によって取り押さえられ窒息死したことをきっかけに、アメリカ全土へ抗議活動が広がっています。この動きの中で、スマートフォンで警察無線を聞くことができるアプリの人気が高まっていることが報じられています。
Thousands Are Monitoring Police Scanners During the George Floyd Protests - VICE
https://www.vice.com/en_us/article/pkybn8/police-radio-scanner-apps-george-floyd-protests
ニュースサイト・VICEが「5-0 Radio Police Scanner」の開発者であるアレン・ウォン氏から得た情報によると、利用者数はアプリの開発を始めてから10年で最大になっており、特に2020年5月末はユーザー数が1日ごとに倍になる勢いだったとのこと。6月初頭時点で、アクティブユーザー数は50万人以上だそうです。
「5-0 Radio Police Scanner」はiOS向けの無料アプリで、一時は「人気無料アプリ」の2位にランクインしたとのこと。機能を追加した有料版が610円で販売されているほか、Windows向けアプリがMicrosoft Storeで配布されています。
「5-0 Radio Police Scanner」をApp Storeで
https://apps.apple.com/jp/app/5-0-radio-police-scanner/id356336433
5-0 Radio Police Scanner を入手 - Microsoft Store ja-JP
https://www.microsoft.com/ja-jp/p/5-0-radio-police-scanner/9wzdncrfj339
アプリの見た目はこんな感じ。ラジオ聴取アプリと同様に、警察に限らずいろいろな無線チャンネルのフィードが用意されていて、それを選ぶと内容を聞けるようになっています。
同種のアプリである「Police Scanner Radio & Fire」も4位にランクインしたとのこと。
「Police Scanner Radio & Fire」をApp Storeで
https://apps.apple.com/jp/app/police-scanner-radio-fire/id498405045
これらのアプリは直接無線を傍受しているわけではなく、無線を傍受したボランティアによりフィードが提供されていて、それをアプリで選んで聴くという仕組みです。つまり、アプリの利便性が高い要因として、フィードを提供するボランティアが多数存在していることが挙げられます。
ボランティアに必要なのは無線スキャナーとPCのみなので、参加すること自体は比較的容易です。新型コロナウイルスが猛威を振るう中、異なる病院の部署同士や管轄をまたいだ無線連絡がスムーズに行えるようにとボランティアを買って出た人が多数いたことから、こうして警察無線を聞くにあたっても利便性の高い状態が維持されているということのようです。
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