ボストン・ダイナミクスの四足歩行ロボット「Spot」が牧羊犬として羊を追い回すムービーが公開中
ロボットソフトウェア企業のRocosが、ロボット企業のボストン・ダイナミクスとの提携を発表しました。提携によって提供されるサービスの1例として、商用販売を始めている四足歩行ロボット「Spot」を牧羊犬代わりに使う様子がムービーで公開されています。
Rocos partners with Boston Dynamics
https://blog.rocos.io/rocos-partners-with-boston-dynamics
See Boston Dynamics robot dog Spot herd sheep like a pro in new video - CNET
https://www.cnet.com/news/boston-dynamics-robot-dog-spot-herds-sheep-like-a-pro-in-new-video/
Rocosが公開したSpotのムービーが以下。
Autonomous farm work - enter the robots - YouTube
Rocosが開発しているのは、農場での運用を目的とするSpot管理システムです。
自律的にブドウ畑の中を進んでいくSpot
Spotの前面には、熱センサーやカメラセンサー、パルスレーダーで測距するLIDARセンサーが取り付けられており、リアルタイムでマッピングを行うことが可能。
四足歩行の利点は、車輪だと走行が難しい悪路でも走破できるというところ。Spotは山の傾斜に作られた質素な階段や……
岩や小石だらけの川岸を進んでいきます。
農場用Spotは、Rocosによって専用のカスタマイズがなされているとのこと。左前足にはRocosのロゴが描かれています。
そして、Spotは牧場で羊たちを追い回すこともできます。Spotの見た目は本物の犬とはまるで違いますが、ちゃんと羊の群れの動きを誘導できています。
これまで室内や狭い場所で動作している映像が多かったSpotですが、牧場のような広い場所でも自律的に動作でき、遠隔による操作も可能だとのこと。Rocosは「ボストン・ダイナミクスのSpotのようなロボットによって、歩留まりの見積もり精度が高くなり、労働者不足の問題が解決され、農業に正確性がもたらされます」と述べています。
Rocosが開発したシステムは、複数のSpotをリモートで管理でき、PCからSpotがどういう動作をしたのかを追いかけることが可能。システム側からSpotの移動履歴をマップ上で確認できます。
ムービーの最後に映る、Spotが日の当たる芝生の上でごろごろする様子はまさに牧羊犬そのものでした。
Rocosのデヴィッド・イングスCEOは「自律ロボットの時代が近づいています。このテクノロジーを採用する組織と協力し、次の段階のビジネス・パフォーマンスを達成しています。顧客は、退屈で汚く危険なことが多い物理的プロセスを自動化するために、人的な作業を増やしています。私はボストン・ダイナミクスのチームと協力して、組織がロボット工学の採用を拡大するのを助けることに興奮しています」とコメントしています。
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