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ぴちょんと音が聞こえてくるほど風情を感じる、マンガ「あめあめふれふれうそやんで」のロゴができるまで


雨が好きな少女と雨男の少年が出会うボーイミーツガールなマンガ「あめあめふれふれうそやんで(あめあめ)」では、とにかく「雨」がキーになっています。作品をイメージして作成したタイトルロゴも、雨しずくの音が聞こえてくる風情と切なさが感じられるものに仕上がりました。それぞれに「雨」をロゴで表現した複数のラフ候補から、ロゴデザインが決定して完成するまでのメイキングを、デザイナーの解説とともにお送りします。

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https://gigazine.net/news/20200403-ameame-furefure-usoyande-01/



「あめあめふれふれうそやんで」のタイトルロゴは、過去に何度もステキなタイトルロゴを作成してくれたLittle by Littleさんにお願いしました。メイキングと合わせてLittle by Littleのaoyaさんに解説コメントもいただきました。

「あめあめ」のロゴは、少し特殊な形でラフを提案してもらいました。というのも、ロゴ作成時点でタイトルを「あめあめふれふれうそやんで」というひらがなだけの形にするか、「雨雨ふれふれ嘘やんで」という漢字混じりにするか確定していなかったため。そこで、「ひらがなロゴデザイン」と「漢字ロゴデザイン」をそれぞれ提案いただいて、ロゴの感じを見て正式タイトルを決めつつタイトルロゴ案も決定するという方向になりました。

ラフA案のひらがなバージョンと漢字バージョン。aoya「シリアス寄りに考えてみた案です。お話の雰囲気がしっとりしたものに感じられたので、あまりゴチャゴチャせず、シンプルで落ち着いたイメージで作成しました。降ってきた雫で『うそ』と『やんで』の間に空間をもたせたところが個人的にお気に入りです」


鮮やかなグラデーションが光るB案。aoya「A案が硬派な雰囲気になったので、シンプルで落ち着いていながらも、すこし穏やかな雰囲気を目指した案です。いただいたプロットの画像にてるてる坊主のイラストが添えられていたのを拝見して、てるてる坊主のモチーフを添えてみました」


A案とB案では同じデザインでひらがなと漢字のバージョン違いでしたが、C案ではひらがなと漢字で別のデザインを提案いただきました。C案ひらがなは丸くまとまっていて、そのまま何にでも使えそうなオシャレなデザイン。aoya「A案、B案と違い、C案は少し変わり種のような感じで作成しました。ひらがな案は、水の波紋の中にタイトルが浮かんでいるようなイメージです。丸い1つの画像になるよう意識して作成しました」


C案漢字は、作品がそのままドラマや映画になったような大人っぽいデザインです。aoya「漢字でしか表現できないようなデザインを考えてみた案です。『雨』の中を土砂降りになっているような雰囲気にしてみました。ひらがな案と違い、こちらは四角いシルエットを意識しています」


全ての案を原作担当・作画担当と合わせて検討したところ、B案を特に希望するという意見で一致しました。てるてる坊主のアイコンは「どのデザインになっても採用してほしい」という意見がでるほどお気に入り。「全体的にひらがな案がいいと思った」ということでマンガの正式タイトルも「あめあめふれふれうそやんで」で決定。追加で、マンガの表紙などに重ねるとき少し細いかもしれないので微調整すること、ひらがなだと文字数が増えるため字間を調整したいこと、をリテイクでお願いしました。

最終的な決定案。aoya「決定したB案で縦バージョンのラフも作成します。また、併せてご希望いただいたリテイクの変更作業も行っています。ゆらゆらと文字を上下に並べると少し寂しくなる空間ができたので、水滴のモチーフを増やしました」


aoya「ラフを元に完成版を作っていきます。とりあえず、ラフを元に文字を打ち込みます。今回は色味を水彩のような優しい色味にしたかったので、形が完成するまでは黒一色で作成し、一文字づつではなく、全体的に色を塗るようなイメージで作成しています」


aoya「文字の大体の位置が確定しました。モチーフが入っていないのでまだ寂しいです」


aoya「モチーフを作成します。波紋のモチーフは、後から線の端をフェードアウトさせることを念頭に置いて、すこし長めに作っています」


aoya「モチーフを配置しました。最初に作成したてるてる坊主は、少し線が太すぎて浮いてしまったので、線を細めに調整しています」


aoya「縦バージョンも作成しました。実は、縦バージョンはてるてる坊主を吊るすために『そ』の出っ張りの部分が少し長くなっています」


aoya「ここからソフトをイラスト作成ソフトに変更します。絵に色を塗るような感じで全体的にグラデーションをかけていきます。青~紺色~水色のグラデーションに、紫のアクセントを入れるイメージで色を入れました」


aoya「全体的に水彩っぽさを増すようエフェクトをかけます。わかりづらいですが、エフェクトがかかった画像の左側の状態は、すこし水彩紙のような、ざらっとした質感になっています」


aoya「最後に、波紋の端をフェードアウトさせる処理をしていきます。一番端の波紋はフェードアウトの幅をすこし長めに取っています」


aoya「完成です!」


そんなタイトルロゴが使われている「あめあめふれふれうそやんで」の第1話は以下から読むことができます。

あめあめふれふれうそやんで 第1話


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in マンガ,   デザイン, Posted by log1e_dh

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