Wikipediaが文章生成AIの新ガイドライン採用、記事本文の作成は原則禁止

英語版Wikipediaで、ChatGPTのような文章生成AIに記事本文を生成させたり書き換えさせたりすることを原則禁じるガイドラインがまとまりました。認められるのは自分で書いた文章の基本的な校正補助と、所定の手順に沿った翻訳支援だけです。
Wikipedia:Writing articles with large language models - Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:Writing_articles_with_large_language_models
Wikipedia:Writing articles with large language models/RfC - Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:Writing_articles_with_large_language_models/RfC
英語版Wikipediaでは2025年12月にも文章生成AIでの記事作成をめぐる議論が行われ、よりよいガイドラインが必要だという合意はなされましたが、その時点ではガイドライン化に至りませんでした。その後、編集者のChaotic Enby氏が内容をより明確にした改定案を2026年3月15日に提出し、2026年3月20日に議論および投票が締め切られました。投票の結果、賛成が44票、反対が2票で「明確で強い支持があった」とされています。
この結果を受け、英語版Wikipediaに「Writing articles with large language models」というガイドラインが新しく設けられました。このガイドラインでは「文章生成AIを使って記事の中身を書いてはいけない」と明記されており、文章生成AIが作った文章はWikipediaの基本ルールに反しやすいため、記事の内容を新たに作ったり書き換えたりする目的で使うことが禁止されています。
ただし、文章生成AI使用禁止の例外が2つあります。1つは「自分で書いた文章の基本的な手直し」です。文章生成AIが新しい情報や独自の内容を持ち込まないことを条件に、人間が確認した上でAIに文法や表現を整えるための提案をしてもらうことは認められています。

もう1つの例外は「翻訳」です。英語版以外のWikipediaの記事を英語版Wikipediaに移す際に文章生成AIを使うことは認められています。ただ、その場合は「元言語と英語の両方に通じた人間が確認しない限り記事に入れてはならない」という別途定められた翻訳ルールに従う必要があります。
ガイドラインには「AIが書いたように見える文章だから」という理由だけで利用者を処分してはいけないことも書かれています。文章生成AIに似た文章を書く人もいるため、文体や言い回しだけで決めるのではなく、内容がWikipediaの基本ルールに沿っているか、その編集者が最近どのような編集をしていたかも含めて判断するべきだとしています。
今回の案では、文章生成AIを使って新しい記事の内容を丸ごと作る使い方を止めることが重視されていました。AI生成文は短時間で大量に作れますが、その中身を後から人間が1文ずつ確かめ、修正したり削除したりする負担は非常に大きくなります。こうした確認や修正は主にボランティア編集者が担うため、不公平な負担が生じると指摘されています。さらに、実在しない出典やWikipediaの方針に反する内容が含まれていても、それを「ツールがやったこと」として片付けてしまいやすい点も問題視されていました。
一方、今回の案に関する議論では、この案が問題の多い文章生成AI利用を抑えつつ、文章の基本的な手直しや翻訳のような比較的妥当と見なされた用途まで一律に禁じていない点が評価されています。さらに、文章生成AIに似た文体で書く編集者に対して根拠なく疑いをかけないようにする文言が入っていることも、支持を集めた理由として挙げられています。
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in AI, ネットサービス, Posted by log1b_ok
You can read the machine translated English article Wikipedia adopts new guidelines for text….







