新型コロナウイルスの影響でAmazonプライムでの配達予定日が1カ月先に
Amazonの有料会員制サービスAmazonプライムで、新型コロナウイルスの影響により通常は注文から1~2日後の商品の配達予定日時が1カ月近くも先になる事例が報告されています。これについてAmazonは「優先順位をつけた結果」だと発表し、当面は生活必需品などの出荷を優先し、そうでない商品の配送を大幅に遅らせる考えを示しました。
Amazon Prime delivery delays are now as long as a month - Vox
https://www.vox.com/recode/2020/3/22/21190372/amazon-prime-delivery-delays-april-21-coronavirus-covid-19
Amazon Prime deliveries delayed up to a month amid coronavirus
https://nypost.com/2020/03/23/amazon-prime-deliveries-delayed-up-to-a-month-amid-coronavirus/
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に歯止めがかからない中、外出制限を受けている人々がオンライン通販での買い物を多く行うようになり、Amazonで家庭用品の在庫切れや配達の遅延が発生していることが報告されています。Amazonはこれに対応するため、10万人の新規雇用を行ってフルフィルメントセンターなどの機能を強化する方針を打ち出しました。
品薄や配達遅延といった影響は、家庭用品だけでなく事務用品や雑貨など幅広い種類の商品にまで及んでいます。IT系ニュースサイトのArs Technicaは「Amazon.comでコピー用紙や傘、シャベルなどを注文すると、配達予定が1カ月ほど先の2020年4月21日になってしまいます。絵の具などはさらに4月28日です」と指摘しました。
またTwitterでも、「Amazonはあらゆる商品の配達日を4月21日に変更してしまったのでしょうか?それとも、これは私へのお仕置きか何かですか?」との投稿や……
Did amazon change delivery date for everything to April 21? Or are they just punishing me? (I'm guessing essentials are being prioritized.)
— Andy Grewal (@AndyGrewal) March 23, 2020
「Amazonはふざけるのも大概にして欲しいな。というのも、私がせっかく防疫のための隔離の惨めさを紛らわせようと、ばかばかしいものを手当たり次第注文したのに、2日後に届けてくれないっていうんです。私がピアノやピョンピョン跳ねる靴が欲しいのは、断じて4月21日じゃないのに!」と投稿されており、多くの商品の配達予定日が「一様に4月21日に設定されている」ことが分かります。
Amazon has really got to stop playing because if the stupid/random things I order to take the misery out of quarantine can’t arrive within 2 days, I’m not going to make it. April 21 is NOT when I’d like my piano or Kangoo jumps to arrive. That’s legit 1 month away!!!
— ???????????????????????? (@raquelbelll) March 23, 2020
Amazonの広報担当者は、この件について問い合わせたIT系ニュースサイトVoxに対し「配達予定日が4月21日になっているのは技術的なバグやエラーの影響ではありません。本当に商品を必要としているお客様にサービスを提供するとともに、従業員の安全を確保するため、当社はサプライチェーンなどを見直し、お客様にとって優先順位が高い商品の在庫確保と配達を優先するようにしました。その結果、一部の商品で配達予定が通常よりも長くなっています」と回答しました。
Amazonによると、同社が卸売業者などから優先的に仕入れている商品のほとんどは、「ベビー用品」「健康・家庭用品」「美容・ヘルスケア」「食料品」「工業・科学」「ペット用品」の6つのカテゴリーに絞られているとのこと。なお、Amazonによる一部の商品の配達を優先する取り組みは、当初アメリカやイギリスで行われていましたが、3月22日にはイタリアやフランスにも波及しました。
新型コロナウイルス対策の一環とはいえ、有料サービスであるAmazonプライム会員に対しても一部の商品の配達が遅延しているわけですが、記事作成時点ではAmazonが会費の一部または全額を払い戻すかどうかは明らかにしていません。
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