AmazonやFacebookが「新型コロナウイルス感染症の予防や完治」をうたう商品や広告を削除へ
2019年12月頃から世界中で感染が拡大している新型コロナウイルスを「確実に予防できる」「感染症を治療できる」とうたう商品や広告を、AmazonやFacebookが排除する方針を示しています。
Amazon warns sellers on listings that make false coronavirus claims
https://www.cnbc.com/2020/02/20/amazon-warns-sellers-on-listings-that-make-false-coronavirus-claims.html
Facebook confirms ban on misleading coronavirus ads - The Verge
https://www.theverge.com/2020/2/26/21154069/facebook-coronavirus-advertising-ban-misinformation-sense-of-urgency
海外メディアCNBCの報道によると、カリフォルニア州メンロパーク市にあるFacebook本社で、世界保健機関(WHO)は新型コロナウイルスに関する誤った情報をどのように取り締まるのかについて、GoogleやYouTube、Amazon、Facebook、Twitter、Dropboxなど12企業と協議を行ったとのこと。
Amazonには、新型コロナウイルスに関するデマに基づいた商品が出回っている状態で、「新型コロナウイルスを予防できる」と手術用医療マスクを販売する業者や、「新型コロナウイルス感染症を治すことができる」という売り文句でビタミンCの錠剤を売りつける業者が登場しています。
こうした業者に対して、Amazonは該当する商品ページを削除し、メールで通達を行いました。マスクを販売していた業者に送られたメールには「医療マーケティングを主張する製品を、アメリカ食品医薬品局(FDA)による事前のレビューと承認なく販売することは違法です。Amazonのポリシーでは、未承認あるいは未登録の医療機器の掲示や販売は禁止しています。この商品はAmazon.comでの販売が許可されていないため、この措置を講じました」と書かれていたとのこと。
また、Facebookは「新型コロナウイルスによって引き起こされる感染症(COVID-19)の治療や予防をうたったり、周囲のパニックを扇動したりするような広告を禁止します」という声明を発表しました。
FacebookはIT系メディアのThe Vergeに対して「WHOの取り組みを支援します。私たちは、新型コロナウイルスに言及して在庫が残り少ないことをほのめかしたり、治療法や予防法を保証したりすることで切迫感をあおる商品の広告を停止する措置も行います」とコメント。同様の声明はFacebookの傘下にあるInstagramも行っています。Facebookの広報担当者は「人の恐怖をあおるような広告のポリシーは以前から存在していましたが、新型コロナウイルスに合わせて更新しました」と述べました。
なお、Facebookが医療に関する誤情報を積極的に取り締まるのはこれが初めてではありません。2019年3月、Facebookは反ワクチンにつながるような誤情報や広告を徹底的に排除することを表明しています。
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