「下手くそなミュージシャンを公開処刑するための拷問器具」が中世ヨーロッパには存在した
ドイツの「中世犯罪博物館」には恐ろしげな拷問器具が数多く展示されていますが、その中には下手な演奏を行った楽士を懲らしめるために作られた「汚名の笛」があります。
The medieval ‘Shame Flute’ was used to punish bad musicians in the Middle Ages - Classic FM
https://www.classicfm.com/discover-music/medieval-shame-flute-punish-bad-musicians/
You Won’t Want To Play This Medieval Shame Flute
https://www.ripleys.com/weird-news/shame-flute/
The Flute of Shame: Discover the Instrument/Device Used to Publicly Humiliate Bad Musicians During the Medieval Period | Open Culture
http://www.openculture.com/2020/01/the-flute-of-shame-discover-the-instrument-device-used-to-publicly-humiliate-bad-musicians-during-the-medieval-period.html
We Interviewed The Flute Of Shame About The Flute Of Shame - VICE
https://www.vice.com/en_us/article/z68q4r/we-interviewed-the-flute-of-shame-about-the-flute-of-shame
これが「汚名の笛」です。
以下のムービーを再生すると、「汚名の笛」がどんな感じの拷問器具が一発で分かります。
You Won’t Want To Play This Medieval Shame Flute - YouTube
「汚名の笛」は全体が鉄製なので、かなり重そうな印象。
本物の笛ではないので吹き口はついておらず、代わりに首にはめるための輪が取り付けられています。
胴体の部品にあるくぼみは、指を通してから……
留め具を回して指を締め付けるために使用されました。
首と指を拘束することで、装着した人は本物のフルートを吹いているように見えます。
下手な演奏を行って「平穏を乱した罪」に問われた楽士は、この「汚名の笛」でさらし者にされたり、街中を練り歩かされたりしました。こうした屈辱的な刑罰は、娯楽が少ない地方の村や集落では、いい見せ物になり、罪人はしばしば罵声を浴びせられたり腐った野菜を投げつけられたりしたとのこと。
音楽関連のニュースサイトClassic FMのライターであるマディ・ショウ・ロバーツ氏は「『汚名の笛』は当時、音楽に対する犯罪に対する正当な罰と見なされていました。中世のエンターテイナーにとってこの笛は、練習不足をあらわにさせられる『究極の処罰』です」と述べました。また、一説には楽士だけでなく、「軽微な犯罪を罰するために広く用いられた」とも考えられています。
「エンターテイナーにとっての究極の処罰」とされる「汚名の笛」ですが、フィンランドにはこの拷問器具をバンド名にしてしまった3人組のユニット「Flute of Shame」が存在します。
「Flute of Shame」は、同じく拷問器具の鉄の処女をバンド名にしたアイアン・メイデンとよく比べられてしまうとのこと。「Flute of Shame」の3人は、ニュースサイトVICEのインタビューで「アイアン・メイデンとコンテストに出たら、どっちが勝つと思いますか?」と尋ねられると、「たぶんアイアン・メイデンかな……。でも、彼らは僕らほど幸せかな?」と答えています。
・関連記事
「鉄の処女」など今ではありえない方法で人を懲らしめまくる中世の拷問器具の数々 - GIGAZINE
1804年に出版された中国の刑罰の解説図 - GIGAZINE
CIAによる「人間破壊」の拷問を受けた生還者が考案した心理学者2名を訴える - GIGAZINE
身の毛もよだつような恐ろしい拷問器具の写真いろいろ - GIGAZINE
「鉄の処女」など今ではありえない方法で人を懲らしめまくる中世の拷問器具の数々 - GIGAZINE
悪魔崇拝系バンドがCIAの拷問に使われた曲の使用料として666,000ドルを請求 - GIGAZINE
・関連コンテンツ