UbisoftがゲームサーバーへDDoS攻撃を仕掛けるウェブサイトに対して訴訟を提起
フランスに拠点を置くゲームメーカーのUbisoftが、同社の人気タイトルである「レインボーシックス シージ」のゲームサーバーに対してDDoS攻撃を仕掛けてきたというウェブサイトに対して訴訟を提起したことが明らかになっています。
Ubisoft files lawsuit against Rainbow Six Siege DDoS attackers - Polygon
https://www.polygon.com/2020/1/17/21070940/rainbow-six-siege-ddos-lawsuit-ubisoft
Ubisoft sues website alleged to have facilitated DDoS attacks against Rainbow Six Siege servers ? Eurogamer.net
https://www.eurogamer.net/articles/2020-01-19-ubisoft-sues-website-alleged-to-have-facilitated-ddos-attacks-against-rainbow-six-siege-servers
レインボーシックス シージは長らくDDoS攻撃の被害に遭っており、オンラインマルチプレイにおける遅延や、場合によってはサーバークラッシュを引き起こしてきたそうです。2019年9月には開発チームがDDoS攻撃を続けるプレイヤーのアカウントを停止するための多面的な計画を発表。DDoS攻撃への対策が功を奏したため、最終的に攻撃の頻度を93%減少させることに成功しています。
What is Tom Clancy's - Rainbow Six Siege? - YouTube
しかし、UbisoftはDDoS攻撃の大本となったサービスそのものへの対策も講じており、サービス提供者に対して訴訟を提起したことが報じられています。報道によると、Ubisoftに訴えられることとなったのは、セキュリティの堅牢性をテストしたいクライアントに対して一定量のアクセスを提供するというサービスを提供している「SNG.ONE」と呼ばれるウェブサイトの複数の運営者。サービスは月額30ドル(約3300円)から299.85ドル(約3万3000円)の範囲で提供されており、Ubisoftが裁判所に提出した訴状によると、レインボーシックス シージの他にもフォートナイト、FIFA 20、コール オブ デューティ モダン・ウォーフェアといった人気タイトルもSNG.ONEによるDDoS攻撃の被害に遭っている可能性があるとのこと。
UbisoftはSNG.ONEの運営者に対して「SNG.ONEのサービスがレインボーシックス シージに与えた被害の大きさを十分に認識しています。また、被告(SNG.ONE)はUbisoftのサービス(レインボーシックス シージ)に与えた損害について、Ubisoftを挑発し、当惑させようとしています」とも指摘しました。なお、Ubisoftが挑発と受け取ったのは、SNG.ONEの公式TwitterアカウントがUbisoftに対して行ったツイート。ただし、ツイート自体は既に削除されています。
さらに、UbisoftはSNG.ONEが「MicrosoftとUbisoftにより当サイトが差し押さえられた」という偽の通知をサイト上に表示したとも主張。なお、SNG.ONE側は「Ubisoftに間違いを認めさせるために偽の通知を作成・表示した」ことを認めています。
FASTEST, THE MOST SECURE, THE MOST POWERFULL Service SNG.ONE
Ubisoftは裁判でSNG.ONEのウェブサイトを閉鎖することを求めており、損害賠償と訴訟に関する手数料の支払いを求めています。
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